Advertisement第122回日本精神神経学会学術総会

掲載論文ハイライト

利益相反には企業との金銭的な利害関係に起因する経済的利益相反だけでなく,個人の信念,人間関係,学術的な名声,所属組織への忠誠心などによって研究の公正性が脅かされる非経済的利益相反がある.後者は医学雑誌の編集や診療ガイドライン作成などに与える影響が大きく,研究者のプライバシーや信念への侵害に配慮しながら,適切な管理が求められている.
脊髄小脳変性症と診断された数年後に情緒不安定,易怒性,衝動性亢進が出現し,臨床所見,神経心理学的検査などから,前頭葉機能低下が認められ,器質性パーソナリティ障害の併存と診断された症例を経験したので報告する.本報告は,さまざまな精神症状の発現に関連した小脳依存性病態生理の重要性について,新たな視点を提供すると期待される.
高校保健体育における精神疾患教育の重要性の高まりを背景に,当事者インタビュー動画を用いた「接触に基づく教育」教材を開発した.授業で活用可能な実践的教材として,知識提供に加え共感や態度変容を促し,若年層におけるスティグマ低減と理解促進に寄与する.
践例として意義を有する.
特集 | 406-445頁
松﨑 尊信,白坂 知彦,鈴木 りほ,加藤 隆弘,海野 順
本特集では,「日常診療でゲーム・ネット依存に対応するために」というテーマのもと,「ネット・ゲーム依存のアセスメントと治療について」,「一般精神科外来でもできるゲーム行動症治療―どのように自己肯定感を高めるか―」,「精神科救急病棟における多職種運営のゲーム・ネット依存症治療プログラム―家族教室および予防教育授業の話題を添えて―」,「社会的ひきこもりとゲーム・ネット依存―悪循環への理解と打開策の提案―」,「香川県におけるネット・ゲーム依存症治療―「i Swing」を用いた地域モデル―」について論じる.
第121回会長として,本学会の充実・発展に必要な3点を示した.まず,精神科診断が重要で,すべての診療の基本となる.次に,明日の精神科医療には研究が必須であり,愛媛大学のこれまでのアプローチを概説する.そして,精神科医の生涯教育には専門医制度が欠かせない.内容を通じて社会の精神科医への要請に対し,学会員が向き合うヒントとしてほしい.
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精神神経学雑誌表紙

最新号

2026年6月
特集:『日常診療でゲーム・ネット依存に対応するために』
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