Advertisement第116回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第122巻第7号

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特集 高齢者に求められる精神療法とはどのようなものか
高齢者のこころのあり様
阿保 順子
北海道医療大学名誉教授
精神神経学雑誌 122: 514-520, 2020

 本稿は,高齢者のこころのあり様を,高齢化のプロセスに焦点づけて考察したものである.素材は,著者自身のこころの実態と,若竹千佐子の『おらおらでひとりいぐも』,古井由吉の『この道』という2つの小説である.前2者は,高齢期前期をメインに『高齢女性のメンタルヘルス』と題して発表済みである.今回は,高齢期後期のこころのあり様を扱っている『この道』の読み解きに力点をおいて記述した.最後に,高齢期全体にわたるこころのあり様のプロセスについて,自他境界と身体の問題の2点から考察した.高齢者のこころは,死ぬまで生の側にあり,生を繋ぎ止めようと作用する.そのプロセスはリニアなわけではない.行きつ戻りつする.その繰り返しの先にでなければ死はない.

索引用語:高齢者, こころのあり様, 自他境界, 身体>
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