症例報告 | 783-790頁
浅野 久木,丸山 文夫
依存症治療が困難である要因の1つに初期の治療中断が挙げられる.「否認の病」ともいわれるアルコール依存症では,患者と家族が対立している状況での同席診察にて,医療者がどう対応すべきかについての明確な指針は見当たらない.今回,家族療法の活用で夫婦面接を続けることで通院中断を回避して,最終的には依存症治療を導入できた症例を報告する.
特集 | 791-830頁
針間 博彦,加藤 敏,須賀 英道,本村 啓介,柴山 雅俊
本特集では,「ICD-11における鑑別診断:診断要件と臨床的判断」というテーマのもと,「ICD-11CDDRにみる鑑別診断と臨床的判断」,「ICD-11における自閉スペクトラム症とパーソナリティ症―共通性と違い―」,「ICD-11における精神症と気分症の診断」,「ICD-11の適応反応症」,「解離症と統合失調症」について論じる.