Advertisement第121回日本精神神経学会学術総会

掲載論文ハイライト

障害の社会モデルは社会的障壁を発見する上で有効であり,精神保健においては同モデルを知識生成・共有過程に応用した認識的不正義の視点が重要である.この視点を自伝的記憶研究と架橋することで,不正義が語りを介して本人に与える影響を議論できる.今後は,当事者研究とコ・プロダクションを両輪として,認識的正義を実現する包摂的な学術を構築する必要がある.
総説 | 74-88頁
高松 直岐,木村 大樹,杉田 創,伊藤 正哉,尾崎 紀夫,中尾 智博,久我 弘典
COVID-19罹患後症状は,急性期症状が収束した後も持続または新たに出現する多彩な精神神経症状を特徴とする.本稿では,国内外の最新の疫学・臨床研究を概観し,ワクチン接種や変異株の影響を検討する.また,病態仮説,診断基準,治療法の現状と課題を整理し,症状の多様性と長期化の特徴を踏まえた早期診断と多職種による包括的支援の重要性を提言する.
特集 | 89-122頁
髙野 覚,加藤 敏,池田 学,豊嶋 良一
本特集では,「進化精神医学の現在と展開」というテーマのもと,「進化精神医学の諸相―「進化適応環境」と「自己家畜化」の視点から―」,「統合失調症の進化精神医学―グローバル化の21世紀の動向をさぐる―」,「老年精神疾患と進化精神医学」,「患者のこころと精神病理が「わかる」という精神科医の「知とクオリア」の進化学的起源について―現象学的・神経科学的考察―」について論じる.
もっと見る:最新号目次
精神神経学雑誌表紙

最新号

2025年2月
特集:『進化精神医学の現在と展開』
2015年1月号より紙雑誌は希望の方のみに郵送します。郵送希望の方はこちらから
Advertisement

ページの先頭へ

Copyright © The Japanese Society of Psychiatry and Neurology