Advertisement第121回日本精神神経学会学術総会

掲載論文ハイライト

精神医学のフロンティア | 369-378頁
宮田 淳,笹本 彰彦,江崎 貴裕,磯部 昌憲,河内山 隆紀,増田 直紀,森 康生,酒井 雄希,澤本 伸克,鄭 志誠,生方 志甫,麻生 俊彦,村井 俊哉,髙橋 英彦
妄想を持つ人は少ない情報で結論づけてしまう認知的傾向(結論への飛躍)があり,妄想を主症状する統合失調症では線条体のドーパミン上昇が知られている.結論への飛躍と線条体の関係は不明であったが,本研究では線条体の機能的結合が,結論への飛躍の強さおよび妄想の重症度と相関することを示し,妄想形成の認知メカニズムと神経メカニズムを初めて結びつけた.
総説 | 379-388頁
黒川 駿哉,上野 千穂,細金 奈奈,岩﨑 陽子,布施 泰子,平山 哲,立花 良之
妊娠・出産・子育てには精神支援が必要な局面が多い.若年妊娠,性教育不足,流産喪失のグリーフ,親役割獲得,父親の周産期うつなど,見逃されがちな課題を一次予防の視点で検討した.
資料 | 389-398頁
中西 健太,花岡 晋平,石川 敬子,阿部 貴之,深見 悟郎,林 偉明,平田 豊明
全国の精神科救急医療機関における外国人患者の診療実態を明らかにするため,2021年9月から12月に調査を実施した.非自発的入院の割合が高く,特定の医療機関に患者が集中している実態が明らかになった.言語的・経済的障壁が重症化の一因と考えられ,公平な医療アクセスの整備が喫緊の課題である.
特集 | 399-430頁
中島 直,山田 悠平,森川 将行,吉岡 隆一
本特集では,「医療保護入院について」というテーマのもと,「なぜ医療保護入院をなくさなければならないと考えたか」,「当事者からみた医療保護入院」,「障害者の権利に関する条約(CRPD)からみた非自発的入院」,「医療保護入院の問題点:医療保護入院をなくせばいいというものではない―入院形態を問わない終日閉鎖病棟への長期収容の拡大に何ができるか?―」について論じる.
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2025年6月
特集:『医療保護入院について』
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