三重県では,2007年度から自死遺族支援を行ってきた.具体的には,日常の電話相談・来所相談に加えて,自死遺族の集い「わかちあいの会」や自死遺族支援者研修会の開催である.特に「わかちあいの会」については,三重県こころの健康センター職員が中心になって実施してきたが,開始当初から三重いのちの電話協会をはじめとする関係者の協力によって,現在まで継続することができていると言っても過言ではない.本稿では「わかちあいの会」2015年5月から2020年11月までの5年6ヵ月間,計31回の参加者のべ132名,実人数34名を研究対象者とした.初回参加時までに自死した家族人数については,自死家族が2名と複数であった参加者が全体の24%を占めていた.また,自死から長期間を経て「わかちあいの会」につながった参加者も少なからず存在し,自死遺族支援の重要性を再認識した.
三重県の自死遺族支援について
1)三重県こころの健康センター(三重県自殺対策推進センター)
2)三重いのちの電話協会
2)三重いのちの電話協会
精神神経学雑誌
125:
524-529, 2023
https://doi.org/10.57369/pnj.23-073
https://doi.org/10.57369/pnj.23-073
<索引用語:自死遺族, 集団療法, 精神保健福祉センター, 自殺対策推進センター>