Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第123巻第5号

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症例報告
強迫性障害の高校1年女子とその母親に対してシステムズアプローチに基づいた精神療法で症状の改善と母子関係の変化がみられた1例―精神科クリニックでの精神科医と心理士の協働―
宋 大光
宋こどものこころ醫院児童精神科・心療内科
精神神経学雑誌 123: 254-262, 2021
受理日:2020年12月24日

 これまで精神科医と心理士が協働することの必要性は長く強調されてきた.しかし実際の臨床現場で精神科医と心理士が協働して治療を行う意識や機会は乏しく,具体的な一症例に対して精神科医と心理士の協働を実践した報告はない.そこで本研究では強迫性障害の患者と母親に対して精神科医と心理士が協働して治療を行うことで症状の改善と母子関係の変化がみられた症例を報告する.その協働として精神科医は診察で治療的介入のための枠組みと診察とカウンセリングの役割を区別するための枠組みを患者と母親と共有し,心理士はそれらの枠組みに基づいてカウンセリングを行った.この方法は精神科医と心理士が協働する際に有用である可能性がある.

索引用語:精神科医と心理士の協働, システムズアプローチ, 精神療法, 強迫性障害>
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