Advertisement第115回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第120巻第6号

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連載 精神科多職種チームの協働
日本精神神経学会 多職種協働委員会 企画 第5回
外来治療とアウトリーチにおける看護師の役割
林 亜希子
訪問看護ステーション メンタル名古屋(精神看護専門看護師)
精神神経学雑誌 120: 521-528, 2018

 精神科外来を訪れる本人や家族の多くは,期待感,抵抗感,不安感などの複雑な感情を併せもっている.看護師は,本人や家族が外来に滞在する間,安全に過ごすことができるよう,安心感をもつことができるよう,そして,力づけられる感覚をもてるよう,安定感のある温かいかかわりを心がけている.また,安定的な関係性を築くため,診療に必要な情報を収集するために,本人や家族と意図的にコミュニケーションを重ねている.その際には,外来に滞在する間の様子だけで判断するのではなく,「普段どのように考えどのように暮らしているのか」という視点を大切にしている.精神科訪問看護における看護師の機能は,かつては「病状の重症度を重視し,病状の改善をめざして,問題点に注目して管理・指導・教育する」というものであった.しかし近年は,「本人のリカバリーの感覚を重視し,本人の言葉で表現された夢に向かって,本人が活用できる強みに注目し,本人を力づける実践」へと移行している.「ダメだし」ではなく「持ち味」や「強み」を伝えていくこと,「指導」ではなく伝聞や提案の形で対処の選択肢を広げていくこと,「教育」ではなく試行錯誤を応援していくプロセスを通じて,パートナーシップを築き,本人が願う暮らしの実現をめざしている.

索引用語:多職種チーム, 精神科看護, 精神科外来, 精神科訪問看護, アウトリーチ>
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