Advertisement第116回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第119巻第4号

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特集 DSM-5 時代のアルコール依存の診断と治療のゴール―断酒か飲酒量低減か―
アルコール使用障害の治療目標
杠 岳文, 武藤 岳夫, 遠藤 光一, 吉森 智香子
独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター
精神神経学雑誌 119: 245-251, 2017

 2013年に行われたわが国の疫学調査によって,アルコール依存症の患者は107万人,生活習慣病のリスクの高い飲酒者は1,036万人と推計されている.一方で,アルコール依存症の診断のもとに専門医療機関で治療を受けている患者は約4万人で,患者の大半は多量飲酒による併存身体疾患のために一般医療機関を受診していることも明らかになっている.わが国のアルコール医療は,精神科医療機関で断酒を唯一の治療目標として行われてきたため,治療対象となる患者は依存症の中でも重症の患者に偏っている.重症化した依存症患者の治療成績は長期断酒率が2割程度にとどまる.今後早期介入,すなわち重症のアルコール依存症からアルコール使用障害に介入対象を広げるために,治療目標に節酒を加え,飲酒量低減に有効性が確立された介入技法であるブリーフインターベンションの一般医療機関での実施が望まれる.

索引用語:アルコール使用障害, 治療目標, 節酒, ブリーフインターベンション>
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