Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第119巻第3号

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教育講演
第112回日本精神神経学会学術総会
日本における精神障がい者スポーツの歴史と課題
大西 守1), 湯浅 紋2)
1)公益社団法人日本精神保健福祉連盟
2)明治学院大学大学院心理学研究科
精神神経学雑誌 119: 200-206, 2017

 日本における精神障がい者スポーツの歴史と課題について,概要を述べた.入院施設から地域主体のスポーツへ移行したこと,他障害と比較して脆弱な組織基盤の拡充やキーパーソンの育成が急務である.また,2001年には競技性を重視した第1回精神障害者バレーボール大会が開催され,2008年より全国障がい者スポーツ大会において精神障がい者の正式参加が認められた.他障害と同一レベルでのプライバシー確保が原則となり,大会参加資格も精神障害者保健福祉手帳所持者に限定するなど一層の明確化が求められる.さらに,2013年に東京で第1回精神障がい者国際シンポジウム・会議が開催され,2016年には世界初ともいえる精神障がい者スポーツの国際大会が日本で開催された意義は非常に大きく,国際化への歩みも着実に進んでいる.2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を控え,障がい者スポーツへの関心が高まっており,精神障がい者スポーツにとっても大きな起爆剤にしていかなければならない.三障害合同の活動はスポーツ領域に限らず増加することが予想され,さまざまな意見集約をはかることが大切である.

索引用語:精神障がい者スポーツ, 全国障がい者スポーツ大会, 精神障がい者スポーツ国際シンポジウム・会議, ソーシャルフットボール国際大会, 日本精神保健福祉連盟>
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