Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第118巻第9号

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特集 高度急性期精神科医療の将来像
総合病院精神科医療の将来像
佐藤 茂樹
成田赤十字病院精神神経科
精神神経学雑誌 118: 688-694, 2016

 総合病院精神科は精神科医には不人気の職場となっているが,有床総合病院精神科数は徐々に減少しているものの,無床総合病院精神科数は増加に転ずるなど総合病院精神科に対する一定のニーズは存在している.最近,診療報酬上や医療計画などの一般医療において精神科医療を見直す動きが続いており,精神科医療との関係抜きに一般医療を語ることができなくなっているものと思われる.入院中心から地域生活への移行に向けた精神科医療の改革,および医療計画に記されている医療連携に基づく地域完結型医療を推進していくためには医療連携機能に富む総合病院精神科の関与が必要である.一般医療における高度急性期医療に対応した精神科医療のためには,身体医療との接点をもち精神科急性期医療機能を保持しているような総合病院精神科が必要であり,こうした総合病院精神科を充実させていくための診療報酬上および医療政策上の適正化措置が求められる.

索引用語:総合病院精神科, 医療計画, 地域完結型医療, 精神科医療改革, 高度急性期医療>
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