Advertisement第116回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第118巻第1号

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特集 各領域から考える自殺予防と精神保健―大学,病院,企業における現状と課題―
大学生の自殺予防とメンタルヘルス
大西 勝, 兒山 志保美, 妹尾 明子, 河原 宏子, 清水 幸登
岡山大学保健管理センター
精神神経学雑誌 118: 22-27, 2016

 全国の国立大学法人を対象にした調査によれば,2012年度に自殺した学生の10万人比は15.7人であった.多くの大学において,自殺予防はメンタルヘルス対策の中でも重要なテーマであり,それぞれが対策に取り組んでいる.2009年,国立大学法人における自殺防止対策の現状が調査された.2010年,この調査結果の検討から,大学生の自殺防止対策に関するガイドライン「大学生の自殺対策ガイドライン2010」が作られた.ガイドラインでは,第1章においては自殺予防の基本理念について,第2章においては自殺リスク要因について,第3章においては自殺防止の体制と活動について言及されている.当大学の医療系キャンパスにおいては,保健管理センターが中心となってメンタルヘルス対策と自殺防止対策を行っている.一次予防は,新入学生に対するメンタルヘルスについてのミニレクチャー,メンタルヘルスについての授業,定期的な研修会や講演会などである.二次予防は,定期健康診断時におけるメンタルヘルス不調者の精神科医による面接,学外医療機関への紹介などである.三次予防は,休学者が復学するためのサポート,精神疾患をもつ学生などの定期的な診察,自殺発生時の事後対応などである.メンタルヘルス対策を行う際は,限られた資源を効率よくマネジメントすることが重要であり,こうした取り組みが結果的に自殺予防対策につながると考えている.

索引用語:大学生, 自殺予防対策, メンタルヘルス対策, 医療系学部>
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