月経前不快気分障害(PMDD)は,DSM-5の抑うつ障害群に分類されている.誤解を恐れずに言えば,PMDDであれば薬物療法を行うべきであるというのが,筆者の主張である.ただし,月経前症候群(PMS)をPMDDと誤診していないことが条件である.PMDDを適切に治療するためには,DSM-5の診断基準に従って,PMDDを正確に診断する必要がある.また,PMDDの鑑別診断と治療は,経験豊富な精神科医が行うべきである.
月経前不快気分障害(PMDD)
東京女子医科大学東医療センター精神科
精神神経学雑誌
117:
292-298, 2015
<索引用語:月経前不快気分障害(PMDD), 月経前症候群(PMS), 過剰診断, 過少診断, 薬物療法>