Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第116巻第6号

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特集 地域における統合失調症医療の新たな展開
精神障害者就労支援からみえてくるもの―精神科医療は何を目指すのか―
田川 精二
くすの木クリニック
NPO大阪精神障害者就労支援ネットワーク(JSN)
精神神経学雑誌 116: 493-498, 2014

 全国のハローワーク統計によると,精神障害者の就職件数は増え続け,数年後には精神障害者の就職件数が身体障害者を上回り,三障害で最も多くなるのではないかといわれている.2007年,精神障害者に対し十分な就労支援体制のない中,大阪の精神科診療所医師が中心となりNPO大阪精神障害者就労支援ネットワーク(JSN)を設立,精神障害者の就労支援を開始した.2013年3月末までの約6年間に,JSNから154名の就職者が出ている.統合失調症を中心とした長い経過の精神疾患に対し,「その場限り」の医療を繰り返すだけでは決定的に不十分である.その先の目標をどのように設定するかを念頭に,本人の夢や希望に向かうケアマネージメント的な考え方が精神科医療にも必要ではないかと考える.

索引用語:障害者就労, 就労支援, 精神科診療所, リカバリー, 連携>
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