Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第116巻第10号

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特集 精神疾患の新しいメカニズムを検討する
免疫系と精神疾患―BDNFと細胞内Ca2+シグナリングの関与―
溝口 義人, 門司 晃
佐賀大学医学部精神医学講座
精神神経学雑誌 116: 832-841, 2014

 がん,糖尿病,心血管疾患などの身体疾患,肥満など生活習慣病およびうつ病を含む精神疾患にはいずれも慢性炎症が病態に関与するとされる.心身相互に影響する共通の分子機序として,免疫系の関与が重要であるが,精神疾患の病態においては脳内ミクログリア活性化が重要な位置を占める.ミクログリアの生理的機能を解明しつつ,向精神薬の作用を検討していくことは今後も重要であり,うつ病を含む各精神疾患の病態仮説にかかわるBDNFの作用機序および向精神薬の薬理作用には細胞内Ca2+シグナリングが関与すると考えられる.

索引用語:神経炎症, うつ病, ミクログリア, 脳由来神経栄養因子, カルシウム>
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