Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第116巻第1号

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教育講演
第109回日本精神神経学会学術総会 教育講演
アジアの精神医学・医療の発展に日本はどう貢献できるのか
新福 尚隆
神戸大学医学部名誉教授
精神神経学雑誌 116: 70-77, 2014

 日本精神神経学会(会員約16,000人)は,アメリカ精神医学会(会員約38,000人)に次ぐ世界第二の精神医学会である.アジアの国々では最大の精神医学会である.しかし,アジアの国々の精神医学・精神医療の向上への貢献という点からは,十分にその役割を果たしているとは言い難い.本稿ではアジアの精神医学・精神医療に日本はどう貢献できるのか,個人的な経験に基づき次の提言を行った.今後,アジアの国々と国際交流を進めるに際しては,(1)植民地時代以降の,近代アジアの精神医療・精神医学の発展の歴史的背景を理解すること.(2)それぞれの国の経済社会発展段階,文化,精神医療資源のあり方などに考慮を払うこと.(3)異なる精神科医療資源をもつ国々が,上下の関係ではなく共生の道を探すこと.(4)様々なアジアの国々の精神科医療従事者にとって相互に実りのある関係を醸成すること.以上の点に留意を払う必要がある.

索引用語:日本精神神経学会, 地域精神医療, 横浜宣言, 国際交流, アジア精神医学会>
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