精神科診療における個別最適化(precision)を概説する.診療の個別最適化は普遍的な課題だが,その呼び名は時代とともに変遷し,2010年以降はprecisionという語が頻用されるようになった.個別化医療はエビデンスに基づく医療や診療ガイドラインとそぐわない考え方などではなく,むしろ,最適な診療結果を得るためにこれらと協働すべきものである.個別最適化のために考慮に入れるべき因子は多いが,実装化という点で生物学的precisionは発展途上である.学び方の順序として,まずは診療ガイドラインなどを習得し,後にその限界にも目を向けて,precisionに熟達して行くのが正しいと考えられる.
https://doi.org/10.57369/pnj.24-096
はじめに
個々の患者の生来の遺伝形質,エピジェネティックな変異,種々のバイオマーカー,臨床症候,および環境を考慮に入れ,それらを統合してヘルスケアの個別最適化を提唱する学問分野が,precision medicineである40).Precision medicineは個別化医療,精密医療,高精度医療などと和訳されている.
ヘルスケアの個別最適化は,最先端の先進的な考え方などではなく,われわれの日常診療の一部そのものである30).例えば,患者の年齢や性別に応じて鑑別診断や治療法,指導内容などを変えることは必要不可欠なprecisionである.生活習慣や住環境,労働環境,心理社会的諸因子に合わせた医療の提供は,精神科に限らずすべての臨床に共通する課題でもある.
ただし,個人差に合わせるという事柄の性質上,練達の医師たちによる経験知の集積と継承という名人芸的な部分が目立ちやすく,科学的な検討あるいは検証の対象として日常診療における個別最適化が非常に多く採り上げられるようになったのは,後述のとおり2008年頃からであり,その思潮がその後現在まで続いている.
当論文では精神医学・精神科診療におけるprecisionに軸足をおき,それを表す用語の変遷,関係する領域(エビデンスに基づく医療,各種ガイドライン)との関係性,何に基づいて最適化するのか,precisionをどう学ぶべきか,などについて順次述べる.
I.用語の変遷
治療,あるいは診療全般を,患者に合わせて個別最適化する,という考え方自体は,古今東西を通じて普遍的なものである.しかし,その普遍的な概念が時代によって異なる語で表現されてきたことには注意すべきであり,用語の変遷こそが,precisionの概念の最大の特徴であろうと思われる.
治療やケアについて,個別最適化という意味で最も早く使われた語は1936年以降のMenninger, W. C. の論文に現れる「individuation」31-33)である.岩崎26)によれば,これは,入院中の患者を没個性的に群として扱うのを排して,個々の患者の無意識的な欲求や防衛機制のあり方などを,個別に理解して接することである.Menningerや岩崎を含む精神分析学派は,もともと治療の個別最適化を当然の前提として扱っていた感があるが,Freud, S. の原法(患者が定刻に分析医のところに来る)19)とは異なる治療構造,つまり入院での精神分析療法が論じられるようになったことを契機として,individuationということが明確化されるようになったと考えられる.
治療効果の違い,治療の使い分け,といった意味でdifferentialという語が使われるようになったのは1945年からであり,いずれも身体医学に先駆けて精神医学分野から生まれた論文であった47)51).その後は鑑別治療(学)に関する論考はドイツ語圏で多く著わされた.かなり後になり,Frances, A. らが『Differential Therapeutics in Psychiatry』を著わした頃(1984年)には,鑑別治療という語は「精神医学の領域では従来ほとんど聞かれなかった耳新しい言葉」18)であったが,その後もあまり使われないままである.
治療の最適化という意味でtailor(ing)という語が使われたのは1949年が最初であり35),本邦でも1990年頃からテーラーメイド治療ということが言われるようになった37).その後,tailor(ing)は2009年頃までは個別最適化を表す最も主流的な用語であり続け,現在でも使われている.
Precisionという語が最初に使われたのは1952年であり15),やはり精神分析学分野であったが,その後は,2010年に至るまで,precisionという語はもっぱら「計測の精度向上」「更正,是正」などの技術的な意味で使われていた.例えば1995年のGladstone, H. B. らの論文21)では,頭蓋形成術で使うインプラントを新材料で正確に作るという意味でprecisionという語が使われている.また,DNAワクチンはmolecular precisionをもたらし,癌の治療方法として期待されるという説43)は,個人レベルで合わせる最適化の話ではない.
1990年代以降,基礎医学分野で開始された巨大プロジェクト(ヒトゲノム計画)9)が成果を上げ,臨床医学全般にも影響を及ぼすようになった.2003年にヒトの全ゲノムが初めて解読10)されると,ヒトゲノムに関する理解と,膨大な生物学的情報の蓄積,情報処理手法の開発により,革命的な個別最適化が可能になる,という期待が込められた思潮が生じた.ちょうどこの頃に,適切な処方にもかかわらず,その副作用で死亡する人の数が米国では年間およそ10万人に上るという統計が発表され,個別最適化しない「one size fits all」的な薬物療法に対する批判的論調(例えばShastry, B. S.48))がみられるようになった.このような流れのなかで,2008年に入ると,personalised medicineという語が使われるようになり14),翌年以降,この語が表題,抄録,あるいは本文中に使われる論文が爆発的に増えた.精神医学分野では,shared decision makingは精神科診療の個別最適化に資するとする説13),精神科診療の個別最適化と倫理との兼ね合い16),統合失調症の薬物療法の最適化53),うつ病治療の最適化4)50)などが論じられた.
現在に直接つながる形でprecision medicineという語が使われるようになったのは2010年のShen, B. とHwang, J.49)からである.そして,precisionという語の普及に大きな影響を与えたと思われるのが,2011年に米国科学アカデミーが発行した書籍『Toward Precision Medicine:Building a Knowledge Network for Biomedical Research and a New Taxonomy of Disease』34)である.この書籍には,背景(生物学が膨大なデータを扱う科学になった事実),この膨大なデータを医学に統合すること,遺伝型と表現型の関係についての研究が喫緊であること,新たな分類学の必要性,知識のネットワーク構築,情報とプライバシーの関係,などの論点について,突っ込んだ議論が142ページにわたり記されている.さらに加えて,2015年に米国バラク・オバマ大統領がprecision medicineの新時代へ向けての研究イニシアチブを宣言し11),この流れが決定的となった.その後は従前からのpersonalised medicineと同じ意味でprecision medicineという語が頻用されるようになり42),現在に至っている.
II.Precisionとエビデンスに基づく医療,各種ガイドラインとの関係
診療の個別最適化を唱道し,それに取り組み,その普及を図る考え方の根底には,患者を没個性的に群として扱うのを排する思想が連綿とあった.だから,precisionに前向きに取り組む人達からは,エビデンスに基づく医療(evidence-based medicine:EBM)に対する疑念,あるいは,患者を診ずに病気あるいは群を診るが如き論調への批判が繰り返し表明されてきた.例えば,
(i)大規模臨床試験はマスを対象にしたものでありEBMに基づく医療が個々に対しての最善の医療であるかどうかは明らかではない38).
(ii)個人差は現にあり,「one size fits all」が正しくないことは皆が知っている48).
(iii)従来型の治療は「典型的な患者(typical patient)」に「超大型爆弾ドラッグ(blockbuster drugs)」を投与するので不確実性を伴う49).
(iv)従来型の医学は,ほとんどの病気を過剰に単純化したものだ7).
(v)直近40~50年間の癌の治療は「one size fits all」のアプローチに過ぎなかった25).
などであり,これらを通覧すると,あたかも,precisionとEBMが反対の概念であるかのように思えてくる29).
EBMの成果ともいうべき各種ガイドラインそのものや,guideline-based medicineを掲げる論文の数は,ひところ大変な数に上っていた.1996年に「guideline-based education and supervision」「guideline medications」の費用対効果の有効性3)が示されて以降,PubMed上で見える限り,この手の論文数が1996年に374本であったものが,2020年に6,355本まで著増してピークアウトし,2023年は4,495本であった.これに対して,ガイドライン的治療の優越性を示せなかったとする論文は少なく,Godau, J. ら22),Brettschneider, C. ら5)以外には,著名誌に掲載されたものが見当たらない.このように,guideline-based medicineについては,露骨なまでの出版バイアスがかかっていたこと,そしてそのために,多くの人たちにはguideline-based medicineの限界に目が行きづらかったことは事実である.この,隆盛を極めたguideline-based medicineに対する批判もprecision medicineの側から挙げられている.例えば2013年の「JAMA」には,
(i)ガイドラインは通例,臨床研究や治験の編入基準に基づくものであるから,それを編入基準とは異なる多様な症例にまであてはめることには疑念もしくは批判がある.
(ii)編入基準を広くすればするほど,特定の治療法が推奨される患者が多くなるということであり,この編入基準に該当する患者群では,その治療法に関する個別最適化の開発研究が妨げられる.
(iii)ガイドラインで推奨されている治療法が,特定のサブグループでは無効もしくは有益でない場合に,その治療法を実施しない選択がしづらくなる.
などとまとめられている23).
では,そもそもEBMとは何であろうか.それを端的に表す言葉を原文のまま書き写せば,「Evidence based medicine is the conscientious, explicit, and judicious use of current best evidence in making decisions about the care of individual patients」45)である.本邦のエビデンス精神医療に大きなインパクトを与えた古川は,これを引用し,「一人ひとりの患者さんの治療過程において,現在入手可能な最強のエビデンスを良心的に,明示的に,かつ賢明に応用すること」20)をエビデンス精神医療と呼んでいる.こういうEBMの思想はprecision medicineと重なる部分が大きく,軌を一にする部分がかなりあると考えるのは,おそらく著者だけではないであろう.本来のEBMは,病気の単純化をめざすものではなく,「one size fits all」の推進をめざすものではなく,個々の患者での診療の最適化をめざすものに他ならない.しかし,歴史を概観すれば明らかなように,草創期のEBMは治験や臨床研究への編入基準に縛られざるをえず,百家争鳴のガイドラインを作り,それに従って典型的な患者に超大型爆弾を投下し,多くの患者が「正しい」治療法のために命を落とすという過酷なinitial misstepsの時代があったのだ.だからこそ,EBMの高度化,洗練化への願いがprecisionという語に昇華したのである.Precision medicineの推進者たちが攻撃するのは,EBM全体ではなく,古くて未分化で粗雑なものや,そういうものを有り難がる教条主義なのであろうと思われる.
III.診療方法の選択に影響する因子は何か
個人差というものを全く度外視しても,なお,病名あるいは病態と治療法が一対一で対応する場合は少なく,とりわけ精神疾患の場合は,病名が確定しただけでは診療のごく大まかな方向性(例えば統合失調症の場合,「抗精神病薬の投与を推奨する」など)が決まるのみである.したがって,われわれは毎日,ほぼ無意識的に,病状の軽重や進行度,各種治療法の適否を勘案しているのであり,かつ,併存疾患に目を配るのである.
治療選択に影響する個人差のうち,デモグラフィー(年齢,性別,人種,他),各種身体計測,バイタルサイン,理学的・神経学的所見,各種ルーチン検査などについては本稿では省略する.
上記以外で,precisionのために考慮すべき項目をチェックする場合には,生物学的因子と心理社会的因子に分けて考える8)と,情報を整理しやすいであろう.
1.生物学的最適化因子
膨大な研究がなされており,精神医学に関してはその大要をOzomaro, U. ら39)がまとめている.われわれは現在,治療薬の代謝や薬物相互作用について知られている事実をふまえて効果の最大化とリスクの最小化を図っているが,多くの場合,それは患者群について知られている事実なのであるから,個々の患者における薬物代謝などのプロフィールをあらかじめ正確に把握あるいは予測して処方を開始しているとは言い難い.残念ながら2024年1月時点で保険診療に実装されているもの(代謝プロファイリングなど)はないが,海外ではCYP2D6と2C19のgenotypingが可能である6)44).これにより,多くの抗うつ薬,抗精神病薬の薬効と副作用をおおまかに予測できる可能性がある.また,セロトニントランスポーター遺伝子のプロモーター領域の多型(5-HTTLPR)28)が近い将来測定できるようになる可能性があり,これによっても抗うつ薬療法への反応性が予測可能となるであろう.病気の有無にかかわらない病気のマーカー(endophenotypes)の研究,エピジェネティック研究,画像研究(特にneuroimaging genomics)も膨大だが,これらが実地の精神科診療でどういう治療選択に使えるかは,未知数である.
2.心理社会的最適化因子
心理社会的precisionという語は,本邦ではほぼ聞かれない語ではあるが,確かに存在する.身体疾患(肥満を含む)の治療成績などに影響する心理社会的因子については,Kim, M. T. ら27)が膨大なメタ研究を発表しており,心理社会的因子の系統的把握を「心理社会的フェノタイピング」と呼んでいる.採り上げられることが多い因子のうち,個人心理的なものとしては自己効力感,抑うつ,ストレス,身体イメージ,意図的行動変容(stage of change)があり,社会的因子としては社会的支援があった.また,意外にも環境に関する因子が研究されることは少ないという.
Kimらの研究に匹敵するような,精神疾患における心理社会的フェノタイピングに関する巨大メタ研究は存在しないが,出版年別,疾患別に総説を通覧すると,治療の最適化における自助と共助の重要性がみえてくる.すなわち,
(i)脳卒中後抑うつでは,治療効果に有意に影響する因子として,能力低下と喪失感,家族による援助(の欠如)が挙げられる46).
(ii)認知症では,個人的に楽しい活動の有無,対人相互交流が挙げられる54).
(iii)双極性障害では,自殺リスク,パーソナリティ,潜在的に楽しい活動,認知機能が挙げられる24).
(iv)心身症では,ライフイベント,健康についての態度と行動,社会的支援,精神的Well-Being,スピリチュアリティー,パーソナリティが,心身症のvulnerabilityと治療効果の両方に影響する17).
(v)アルコール使用障害41)と注意欠如・多動症(attention deficit hyperactivity disorder:ADHD)36)では,経済状態が有意に影響する.
(vi)うつ病では,不健康なコーピングスタイル,小児期の心的外傷,社会的リスク因子,全般的な心理社会的機能不全が挙げられる12).
2010年以降のprecision medicineの時代に入ってからは,統合失調症の治療効果に影響する因子の研究は目立たないが,デモグラフィー,ソーシャルスキル,ストレス〔感情表出(expressed emotion:EE)を含む〕,服薬アドヒアランス,社会的支援などが2010年以前からの既知の因子である.著者の個人的経験では,統合失調症やてんかんでは,経済状態も治療選択に影響するはずなのだが,これについて周到にデータを集めた研究が見つからなかった.
3.最適化に資するツール
診察室で,診療方法の選択に影響する因子を,なるべく効率よく列挙する方法の1つが,DSM-III,DSM-III-R,DSM-IVで用いられていた多軸評定(multiaxial system)である.DSM-IIIでこれが導入されたのは,病因となりうる因子の理解,治療プラン立案,予後(予測)に診断以外のデータが有用だからであった52).DSM-IVの日本語版MINI-Dには「多軸システムは,(中略)同じ診断を示す各個人の非均質性を記述すること,などに対して便利な様式を提供する」とある1).要するに,2020年代のわれわれの言葉で言えば,これはprecisionのために提供されたツールに他ならない.ただし,各医療機関,各医師によって担当する患者群がかなり異なるはずであるから,多軸評定をおのおのの実情に合わせて加筆修正して使うのが現実的であろうと著者は考える.
近年,precisionのための社会的基盤として整備が急がれているのがバイオバンクである2).本邦では,2015年頃から主に外資系の製薬企業が治験の際に患者の生体試料を「任意で」取得する動きが活発化しており,それは,バイオバンク構築のための動きの一環であろうと推測される.匿名性と任意性が担保されるだけで生体試料を蓄積させることに疑義が全くないとは思われないものの,現状では,『医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号,目下の最終改正は令和五年一二月一三日法律第八四号)』が想定していない「付随研究」が次々と実施されているのが現状である(各治験審査委員会の公表資料等を参照されたい).
IV.Precision medicineをどう学ぶべきか
各種の診療ガイドラインは,元来,非専門家向けに作られるものであった.一般診療医や家庭医が,とりあえずガイドラインを参照して治療すれば,一定の割合の患者で妥当な結果が期待できるのである.そして,その治療でうまくいかなければ,専門医を紹介するのが通例である.前出のHayes, D. F. の論文25)には,「A guideline approach is very convenient for someone who is not an expert」「Professionals who are experts in that field should not require a guideline」という端的な記述がある.どの診療科の初学者も,最初はガイドライン的なものを学ぶのが,学びやすいはずである.
一方,precision medicineは,膨大なエビデンスを参照し,個々の症例に合わせた診療を実施するのであるから,多くの経験と高度なスキルも要するものである.「個々の症例に合わせる」という部分だけを切り取って,手っ取り早く習得する,などということはできない.
したがって,学ぶ順番は当然,最初はガイドライン的なもの,しかる後にprecision的なもの,ということになる.現行の専門医試験をみるに,機構専門医取得のためには,ガイドラインを習得し,precisionもよく知られている部分は習得しておく必要がある.こういった現状は,学ぶ順番としては理にかなったものであると言えよう.
私見だが,EBMやガイドラインに対して発せられた批判は,EBMやガイドラインの考え方に対して発せられたのではなく,患者を群として捉えるレベル,超大型爆弾ドラッグを投与するレベルにとどまって,そこから進歩しない医師たちに対して発せられたのであろうと解釈することも可能ではある.専門医試験に合格したら,その先にあるprecision medicineに熟達し,高度に精密な診療を実践するのが,われわれの務めである.
おわりに
診療の個別最適化は,臨床医学の全領域で最も重要な課題の1つである.時代とともにその呼び方は変遷したが,一貫しているのは,身体医学に先駆けて精神医学(とりわけ,力動精神医学)が個別最適化のオピニオンリーダー役を果たしてきた事実である.
精神医学的個別最適化については,心理社会的precisionと比べて,生物学的precisionの実装化が遅れているのが現状である.
精神医学の初学者は,ガイドライン的なものをまず身につけるべきであり,精神科専門医以上の者は,習得の力点をprecision medicineにおいて,精密な診療を推進すべきである.
編 注:本特集は第119回日本精神神経学会学術総会シンポジウムをもとに本稿著者を代表として企画された.
なお,本論文に関連して開示すべき利益相反はない.
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