Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第123巻第8号

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特集 仮想症例から学ぶアルコール依存症の新ガイドラインと治療ゴール―断酒と減酒の実践的治療を考える―
うつ病を合併するアルコール依存症の治療と治療ゴール―仮想症例による検討―
齋藤 利和
社会医療法人博友会精神医学研究所
精神神経学雑誌 123: 494-499, 2021

 本稿ではうつ病に併存したアルコール依存症の仮想症例を提示し,その治療ゴールとそれに対する治療法について述べた.アルコール依存症のうつ病の併存率は高く,またアルコール依存症との併存はうつ病の治療全般に悪い影響を与えている可能性が報告されている.うつ病を併発するアルコール依存症の従来の治療ゴールは断酒であった.しかし,最近,断酒だけではなく,飲酒量低減もうつ病を併存したアルコール依存症者の抑うつ症状を改善することが報告されている.本稿ではうつ病を併存するアルコール依存症者の減酒療法をサポートする簡易介入法について紹介し,また,同様の患者の,抑うつ症状と飲酒量低減に対する薬物療法についても論じる.

索引用語:アルコール依存症, うつ病, 併存症, 診断基準, アルコール依存症の治療と治療ゴール>

はじめに
 本稿のテーマはうつ病を合併するアルコール依存症である.しかし,まずはじめに論じなければならないことはアルコール関連問題概念と診断基準の変化である.なぜなら,アルコール依存症の概念や診断基準が変化すれば,合併するうつ病をはじめとする精神疾患の発現数や対策も変化するからである.わが国では世界保健機関(World Health Organization:WHO)の『ICD-10精神および行動の障害―臨床記述と診断ガイドライン―』(ICD-10)21)に基づいたアルコール依存症推計数と実数の間に大きな開きがある10)14).さらに米国精神医学会の『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』(DSM-5)3)ではアルコール依存症と乱用の概念を包含した「アルコール使用障害」の用語が提唱され診断閾値が明らかに低下している.したがって,アルコール関連問題概念と診断基準の変化を概説したうえで,アルコール依存症と併存するうつ病の仮想症例を提示し,アルコール依存症と併存するうつ病の治療について論じたい.

I.本邦におけるアルコール依存症者の実態
 アルコールの過剰飲酒による弊害は近年においても問題視されており,『アルコール健康障害対策基本法』も制定され,問題飲酒やアルコール依存症に対する取り組みが一層強化されている.成人の飲酒行動に関する2013年の全国調査では,ICD-1021)によるアルコール依存症の基準を一度でも満たしたことがあるアルコール依存症経験者は約107万人に上り,調査時点で診断基準を満たす者は約58万人とされている.しかしアルコール依存症で治療中と回答した者は約8万人にすぎない14).また,平成23年の厚生労働省による患者調査では,アルコール依存症者の総患者数は3.7万人とされており10),アルコール依存症者の大多数が正しい診断を受けておらず,その結果として医療に結びついていないのが現状といえる.1970年代後半まではアルコール依存症者の多くは慢性アルコール中毒者といわれていた.慢性アルコール中毒のなかにはあらゆるアルコール関連障害が含まれ,特に際限のない飲酒により社会生活,家庭生活が破壊され,さまざまな悲劇が生み出された.また,社会生活,家庭生活,特に医療場面における反抗的,暴力的な言動によって,手のつけられない反社会的な存在としてのイメージが人々の間に定着したと思われる.このイメージは1977年にWHOがアルコール中毒の用語を放棄し,アルコール依存症候群という新たな概念を提起した4)後も変わらなかったと思われる.換言すれば,アルコール依存症者に対する強い負のイメージのために,わが国では重症例・治療困難例しかアルコール依存症と診断されてこなかったと言っても過言ではない.またアルコール依存症に対する負のイメージが強いために,診断項目の解釈自体がきわめて狭くなっていたのではないかと推察される.WHOのアルコール依存症候群の診断基準(ICD-10)は,①飲酒したいという強烈な欲求,強迫感(渇望),②節酒不能(抑制喪失),③離脱症状,④耐性の増大,⑤飲酒や泥酔からの回復に1日の大部分の時間を消費してしまう,飲酒以外の娯楽を無視(アルコール中心の生活),⑥精神的身体的問題が悪化しているにもかかわらず,断酒しない(有害な飲酒に対する抑制の喪失)という6項目のうち,3項目を満たすこと21)である.例えばお酒が切れたときに悪天候のなかでも酒を買いに出かける,大量飲酒をすれば翌日の仕事に差し支えるので,酒2杯までにしようと思っても3杯,4杯と飲んでしまう,健康診断でアルコール性の肝障害や膵障害が指摘され,酒をやめるように勧められても飲酒がやめられない.こうした事実が観察されれば,ICD-10のアルコール依存症候群の診断項目①,②,⑥に該当しアルコール依存症と診断できる.しかし,残念ながら,診断項目に該当したとしても,多くの医師は患者に対して「飲みすぎ」という印象をもつにしても,これをもってアルコール依存症の診断をすることはこれまでは少なかったと思われる.一方,従来型の社会生活,家庭生活が破綻し,重篤な臓器障害を併存する重症のアルコール依存症者ばかりではなく,家庭生活・社会生活がそれなりに維持され,臓器障害も重篤ではない軽症のアルコール依存症者の存在にも関心を向ける必要がある.こうした軽症のアルコール依存症はうつ病,不安障害をはじめとした種々の精神疾患の背後に隠れ,それらの精神疾患を遷延化するなど,難治化の原因となっていることも少なくない.したがって,こうした精神疾患の背後に隠れた軽症のアルコール依存症を見逃さないことは重要である.

II.DSM-5アルコール依存症からアルコール使用障害へ
 2014年に刊行されたDSM-53)にアルコール使用障害の診断基準が示された.すなわち,乱用と依存の概念を統合する方向でアルコール使用障害の診断基準が示されている.DSM-IV2)ではアルコール使用障害は乱用と依存の上位概念であったが,DSM-5ではアルコール依存症候群の7つの診断項目とアルコール乱用の4つの診断項目のうち「反復的に引き起こされる物質関連の法律問題」を除いた3項目とICD-10のみにあった「渇望」を診断項目に加え,これら11項目のうち2~3項目該当すれば軽症,4~5項目該当すれば中等症,6項目以上該当すれば重症のアルコール使用障害と診断するとしている.乱用を診断基準に入れたことで診断閾値は低下しているが,診断に至る項目数が従来の3項目から2項目になったことでさらに低下している.したがって,軽症のアルコール使用障害の多くはICD-10のアルコール依存症の診断基準に該当しないと思われる.こうした軽症のアルコール使用障害はそれ自体が疾患として注目されることは少ない.しかしながら,こうした軽症例は併存する他の精神疾患の陰に隠れてうつ病などの併存疾患の回復に悪影響を与えている可能性があること20)を忘れてはならない.

III.うつ病にアルコール依存症が合併した症例
 仮想症例を提示する.症例の概要は以下のとおりである.
 33歳,女性,専業主婦,夫と子ども(3歳)の3人家族.
 出産後のうつ病を経験し現在まで精神科クリニックで治療を受けている.夫は多忙で孤独感があり,育児の負担も加わり,うつ状態が続いている.飲酒すると気持ちが楽になるため,家事の合間にワインのボトル3分の2から1本を飲んでしまい,家事や育児がおろそかになっている.夫には気づかれていないが,何とか飲酒量を減らしたいと思っている.しかし,減らせない.

 この症例は20代前半から飲酒がみられた症例である.子どもを妊娠したときは飲酒をしなかったが,その期間以外はほとんど毎日飲酒を続けていた.このときは飲酒上の問題は特になかったが,出産後のうつ病を発症した頃から酒量が急に増え始め,ワインのボトル3分の2から1本を飲んでしまうようになった.最近ではワインの瓶が空くまで飲酒が止まらなくなっているが,飲酒量が増えても以前ほど酔えなくなっている.また,前日の飲み残しのワインしか残っていないときは,夜,夫が帰宅する前にこっそりコンビニにワインを買いに行くこともある.こうした場合には飲酒することばかりを考え,家事や育児がおろそかになることが多い.夫の帰宅が遅く平日は夕食を自宅で摂らないため,何とかとりつくろってはいるが,飲酒量を減らして家事や育児をまともにしたいと思ってはいるものの飲酒量は減らせていない.またうつ病は3年近く通院して薬物療法も受けているが,うつ状態は持続している.
 アルコール依存症については飲酒への渇望を中心に多量飲酒が続いていることから,ICD-10の依存症候群(F10.2)の診断項目のうち「渇望」と「飲酒量のコントロール障害」が認められる.また,こうした多量飲酒と酩酊感の変化から「耐性」が認められる.さらに飲酒のために家事・育児がおろそかになっていることを自覚しながら飲酒を続けていることから,「有害な使用」も認められる.したがって,アルコール依存症候群の診断項目6項目中4項目を満たし,アルコール依存症と診断される.しかし,こうした症例ではアルコール依存症であることが見逃されがちである.この原因は本症例の場合,飲酒問題がひた隠しにされていることもあるが,明確な離脱症状や重篤な臓器障害もなく,言動もそれほど暴力的でないことが挙げられる.本症例は重症例とはいえないが,3年もの間うつ病で精神科クリニック通院を続けていることは過剰飲酒によるアルコール依存症がうつ病の経過に影響を及ぼしていたと考えねばならない.
 海外で行われた大規模調査では大うつ病を経験した人のアルコール依存症合併率は40%と高い6).また,松本ら11)はうつ病患者の男性27.3%,女性15.9%に飲酒問題が認められたと報告している.しかし,すでに述べたように,わが国ではアルコール依存症者の90%以上が精神医療の外におかれている.したがってアルコール依存が併存するうつ病の割合も過小に考えらえている.そのうえ,アルコール依存に至らないアルコール使用障害の患者も多く存在すると思われる.うつ病と併存すれば,本症例のように,うつ病の遷延化を起こしていることが容易に想像される.うつ病にアルコール問題(アルコール依存症)が併存すると,うつ病の予後が悪化(飲酒による症状の悪化,回復の遅延,抗うつ薬の薬効の低下,再発リスクの上昇)すること,社会的な機能が悪化(配偶者との関係の悪化の結果離婚率が上昇する,病院への受診回数の増加と入院の長期化)すること,自殺リスクが上昇することなどが報告されている5)17)19).また,依存に至らないアルコール使用障害(Alcohol Use Disorders Identification Test:AUDIT 12点以上)の併存がみられるうつ病患者でも治療反応性の低下,寛解率の低下,抗うつ薬の薬効の低下が認められている7)8)
 従来,アルコール依存症の治療ゴールは断酒であった.しかしながら,それは,重症例か治療困難例しか治療を受けていなかったことの反映ともいえる.これからは家庭生活・社会生活がそれなりに維持され,併存する臓器障害も重篤ではない軽症(一部は中等症も含まれる)のアルコール依存症者に対する治療が重要になる.治療ゴールも断酒だけではなく飲酒量の低減も選択されるようになる.すでにいくつかの国のアルコール依存症治療ガイドラインでも飲酒量の低減は治療目標となっている12).わが国の厚生労働省の研究班(樋口班)の業績をもとに出版された『新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン』18)でも「軽症の依存症で明確な合併症を有しないケースでは,患者が断酒を望む場合や断酒を必要とするその他の事情がない限り,飲酒量低減も目標になりうる」とされている.さらに同書では治療目標を断酒とすべき「重症のアルコール依存症や,明確な身体的・精神的合併症を有する場合,または,深刻な家族・社会的問題を有する場合」でも「患者が断酒に応じない場合には,まず説得を試みる.もし,説得がうまくいかない場合でも,そのために治療からドロップアウトする事態は避ける.1つの選択肢として,まず飲酒量低減を目標として,うまくいかなければ断酒に切り替える方法もある」としている.
 飲酒量低減のための心理療法としてはブリーフ・インターベンション(brief intervention:BI)が有効といわれている16)18).BIではAUDITなどのスクリーニングテストで患者の飲酒問題およびその程度を客観的に患者に評価し,フィードバックすることから始まる.次いで現在の飲酒を続けた場合のリスクについて情報提供し,飲酒量低減でどのようなリスクを回避できるかついての助言を行う.カウンセリングでは飲酒問題の直面化は避け,「否認」などは介入時に扱うテーマとしない.実際,「健康」をテーマとして早期介入を行うことにより,患者が示す否認や抵抗も比較的少ない.こうしたアプローチの後,患者に7~8割の力で達成できそうな具体的な飲酒量低減の目標を自ら設定してもらう.この技法では動機づけ面接やコーチングといった面接法を用いるが,介入のキーワードは「共感する」「励ます」「誉める」である.

IV.うつ病を併存したアルコール依存症の治療
1.治療ゴール
 うつ病のような精神科併存症を有するアルコール依存症者の治療目標は軽症であっても断酒であるとされてきた.すでに述べたようにアルコール依存症が併存すると,うつ病の予後の悪化,社会的な機能の悪化,自殺リスクの上昇がみられるからである.一方,『新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン』18)では,こうした治療目標を断酒とすべき明確な精神的合併症を有する場合でも「患者が断酒に応じない場合には,まず説得を試みる.もし,説得がうまくいかない場合でも,そのために治療からドロップアウトする事態は避ける.一つの選択肢として,まず飲酒量低減を目標として,うまくいかなければ断酒に切り替える方法もある」としている.飲酒量の低減(減酒)はドロップアウトを避ける意味のほか,うつ病の治療手段としての意味が検討されなければならない.Knox, J.ら9)は米国で22,005名の面接調査を行い(Wave 1),3年後に同様の調査を行った(Wave 2).調査対象者のうち調査時点前12ヵ月の平均飲酒量をWHOの飲酒レベルによって4群に分類した.すなわち毎日の平均飲酒量が純アルコール量に換算して1~40 gのlow risk群,41~60 gのmedium risk群,61~100 gのhigh risk群,101 g以上のvery high risk群の4群である.また,対象者をDSM-IVに沿ってうつ病性障害と不安障害にあたるかを調査した.Wave 1調査においてうつ病性障害/不安障害に該当し,かつ飲酒量がvery high risk群に分類された者のうち,3年後のWave 2の調査では飲酒量の変化によるうつ病性障害/不安障害の状態の変化をWave 1と同じ方法で調査した.3年後のWave 2で飲酒量が変化しなかった者のうち,うつ病性障害/不安障害の状態が認められた者は67.8%であったが,very high riskからhigh riskに飲酒量が減少した者,very high riskからmedium riskに飲酒量が減少した者,very high riskからlow riskに飲酒量が減少した者のうち,うつ病性障害/不安障害の状態が認められた者はそれぞれ43.5%,37.6%,51.5%であり,飲酒量の低減によって,うつ病性障害/不安障害の状態の改善がみられている9).この報告は断酒だけではなく,減酒もアルコール依存症に併存したうつ病性障害/不安障害の治療に有効であることを示している.

V.薬物療法
 アルコール依存症に併発したうつ病に対する抗うつ薬の反応性は低いといわれている.これまでも,どの抗うつ薬が効果的かについては検証されてきた.Altintoprak, A. E.ら1)はアルコール依存症とうつ病の併存例に対してミルタザピンとアミトリプチリンを8週間投与し効果をプラセボ対照二重盲検比較試験で検討した.Hamilton Depression Rating Scale(HDRS)で測定した抑うつ状態とAlcohol Craving Questionnaire(ACQ)で測定した飲酒に対する渇望も改善した.また,Udvalg for Kliniske Undersogelser Side Effect Rationg Scale(UKU)で測定した忍容性はアミトリプチリンよりミルタザピンのほうが高かったと報告している.ミルタザピンによる抑うつ症状と渇望に対する改善効果はYoon, S. J.ら22)によっても確認されている.また,Muhonen, L. H.ら13)はエスシタロプラム(20 mg)を26週間投与した結果,Montgomery-Åsberg Depression Rating Scale(MADRS)が改善し,QOLも改善したと報告している.Pettinati, H. M.ら15)はアルコール依存症とうつ病の併存例170名にセルトラリン(200 mg)とナルトレキソン(100 mg)をそれぞれ単独投与と2薬の併用投与を14週間,プラセボ対照二重盲検比較試験の条件下で行い効果を検証した.2薬の併用群では単独投与群に比べ,高い断酒率,大量飲酒者の著しい減少,大量飲酒に陥るまでの期間の延長が認められた.またこの群では抑うつ症状が軽度で有害事象も少なかったと報告している.しかしながら,これらの報告では,アルコール使用障害/依存症を併存したうつ病に対する抗うつ薬の反応性は低いことが示されている.したがって,抗うつ薬の投与だけではなく,断酒,減酒をまず考えなければならない.このため,抗渇望薬であるアカンプロサート,ナルメフェンの使用が考慮されるべきである.

おわりに
 仮想症例を提示し,うつ病などの精神疾患の陰に隠れたアルコール依存症がうつ病などの遷延化・難治化につながることから,早期発見・早期治療が重要であることを論じた.うつ病とアルコール依存症との併存症の治療目標は断酒であるが,うつ病との併存でアルコール使用障害が軽症(時として中等症も)のものは飲酒量の低減も治療目標となりうる.抗うつ薬の効果は限定的であり,治療の中心は断酒,減酒のための精神療法的な試みである.また,治療の補助として,抗渇望薬であるアカンプロサート,ナルメフェンの使用が考慮されるべきである.

 著者の2020年における日本精神神経学会への利益相反に関する自己申告は以下のとおりである.会議の出席・講演など,労力の提供に関する支払(50万円以上200万円未満):大塚製薬株式会社

文献

1) Altintoprak, A. E., Zorlu, N., Coskunol, H., et al.: Effectiveness and tolerability of mirtazapine and amitriptyline in alcoholic patients with co-morbid depressive disorder: a randomized, double-blind study. Hum Psychopharmacol, 23 (4); 313-319, 2008
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2) American Psychiatric Association: Diagnostic and Statistical Mannual of Mental Disorderes, 4th ed (DSM-IV). American Psychiatric Association, Washington, D. C., 1994 (髙橋三郎, 大野 裕, 染矢俊幸訳: DSM-IV精神疾患の診断・統計マニュアル. 医学書院, 東京, 1995)

3) American Psychiatric Association: Alcohol-Related Disorders. Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th ed (DSM-5). American Psychiatric Publishing, Arilington, p.490-503, 2013 (日本精神神経学会 日本語版用語監修, 髙橋三郎, 大野 裕監訳: アルコール関連障害群. DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル. 医学書院, 東京, p.483-496, 2014)

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9) Knox, J., Wall, M., Witkiewitz, K., et al.: Reduction in non-abstinent World Health Organization(WHO)drinking risk levels and drug use disorders: 3-year follow-up results in the US general population. Drug Alcohol Depend, 201; 16-22, 2019
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10) 厚生労働省: 平成23年患者調査 (傷病分類編). (http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/10syoubyo/dl/h29syobyo.pdf) (参照2020-01-12)

11) 松本俊彦, 小林桜児, 今村扶美ほか: うつ病性障害患者における問題飲酒の併存率―文献的対照群を用いた検討―. 精神医学, 54 (1); 29-37, 2012

12) 松下幸生, 樋口 進: 飲酒とうつ状態の早期発見. こころの科学, 125; 43-48, 2006

13) Muhonen, L. H., Lönnqvist, J., Juva, K., et al.: Double-blind, randomized comparison of memantine and escitalopram for the treatment of major depressive disorder comorbid with alcohol dependence. J Clin Psychiatry, 69 (3); 392-399, 2008
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14) 尾崎米厚, 樋口 進, 神田秀幸ほか: WHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合的研究―わが国の成人の飲酒行動に関する全国調査2013年, 2003年, 2008年全国調査との比較―. 平成25年度総括研究報告書(厚生労働科学研究費補助金疾病・障害対策研究分野循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業). p.19-28, 2014

15) Pettinati, H. M., Oslin, D. W., Kampman, K. M., et al.: A double-blind, placebo-controlled trial combining sertraline and naltrexone for treating co-occurring depression and alcohol dependence. Am J Psychiatry, 167 (6); 668-675, 2010
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16) 齋藤利和: アルコール依存症の治療. 医学のあゆみ, 254 (10); 955-958, 2015

17) 齋藤利和: アルコール依存・使用障害とうつ病. Depression Journal, 6 (1); 24-25, 2018

18) 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン作成委員会監, 樋口 進, 齋藤利和ほか編: 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン 新興医学出版社, 東京, 2018

19) Sullivan, L. E., Fiellin, D. A., O'Connor, P. G.: The prevalence and impact of alcohol problems in major depression: a systematic review. Am J Med, 118 (4); 330-341, 2005
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20) 田山真矢, 齋藤利和: アルコール依存症とうつ病. Frontiers in Alcoholism, 4 (1); 20-24, 2016

21) World Health Organaization: The ICD-10 Classification of Mental and Behavioural Disorders: Clinical Descriptions and Diagnostic Guidelines. World Health Organaization, Geneva, 1992 (融 道男, 中根允文ほか監訳: ICD-10精神および行動の障害-臨床記述と診断ガイドライン-, 新訂版. 医学書院, 東京, 2005)

22) Yoon, S. J., Pae, C. U., Kim, D. J., et al.: Mirtazapine for patients with alcohol dependence and comorbid depressive disorders: a multicentre, open label study. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry, 30 (7); 1196-1201, 2006
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