Advertisement第117回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第123巻第1号

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特集 刑事責任能力鑑定の方法―裁判員裁判における私の実践―
裁判員裁判を契機とした刑事責任能力鑑定の変化
五十嵐 禎人
千葉大学社会精神保健教育研究センター法システム研究部門
精神神経学雑誌 123: 20-25, 2021

 裁判員裁判法が施行されてから,10年が経過した.裁判員裁判では,公判前整理手続の必須化,連日開廷,口頭主義の徹底など,審理が大きく変化したが,それに伴い,刑事責任能力鑑定の実施にも大きな変化が生じた.裁判所の依頼による鑑定は,公判前整理手続の段階で行われることになった.精神鑑定書の簡素化が要請され,精神鑑定書の書式が提案され,書式に基づく精神鑑定書が増加した.しかし,口頭主義の徹底により,鑑定結果の報告は,鑑定人尋問におけるプレゼンテーションが中心となった.刑事責任能力鑑定の件数が急増したが,精神鑑定を行うための技量が十分ではない精神科医による鑑定も増加している.裁判員裁判を契機として,刑事責任能力を巡り新たな議論がなされたが,それらの議論に対する精神医学の立場からの疑問について論じた.

索引用語:裁判員, 精神鑑定, 刑事責任能力, 司法精神医学>
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