Advertisement第116回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第122巻第4号

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特集 精神疾患の背後に発達障害特性を見いだしたとき,いかに治療すべきか
ボーダーラインパーソナリティ特性と発達障害特性
渡部 京太
広島市こども療育センター
精神神経学雑誌 122: 303-309, 2020

 精神科診療において見立てを行うときには,発達障害の特性の評価,そして虐待やドメスティック・バイオレンスにさらされてきたかどうかという養育環境の評価は極めて重要であり欠かせないものである.発達障害の特性をもっていることや逆境的な養育環境で育ってきたことは,パーソナリティの形成に大きな影響を与えるため,パーソナリティ形成の過程に関心をもって治療・支援にあたることが必要である.発達障害の存在はパーソナリティ障害にまで至る可能性を少なからず高める要因になっており,発達障害治療の早い段階からさまざまな領域の治療者はこのことを意識しておく必要がある.子どもが成長していくために足りないことを補うとともに子どものメンタライジング機能を育て支える精神療法,さらに子どもが力を発揮しやすいような進路や職業の選択を一緒に考え環境を整えるようなマネージメントを順次組み合わせて行い,パーソナリティ障害への進展を防ぎ,現実的な同一性の形成を支援することが求められている.

索引用語:神経発達症, パーソナリティ形成, メンタライジング, 重ね着症候群, 診断面接>
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