Advertisement第116回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第121巻第10号

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特集 公認心理師制度における医療機関での実習・実務経験プログラムと求められる心理臨床実践
公認心理師法で求められる実習・実務経験プログラムとは―総合病院における研修―
中嶋 義文
三井記念病院精神科
精神神経学雑誌 121: 799-803, 2019

 第1回公認心理師試験を経て約28,500人の公認心理師が誕生した.今後,精神保健医療領域で公認心理師の活動の場が広がるものと期待されている.公認心理師の特徴は,①公器,②基礎心理学必修,③実習強化の3点にある.それゆえ,公認心理師法において実習・実務経験プログラムの要件は厳密に規定されている.公認心理師法における実践実習は正統的周辺参加論(Theory of legitimate peripheral participation)モデルに基づいており,成人学習理論におけるアクティブ・ラーニングが求められる.このモデルによれば,学習は「知識の伝搬」ではなく,「社会的な活動のなかにおいて役割を果たせること」と定義される.また,アクティブ・ラーニングが行われるフィールドは本物であり,一定の責任を与えられるものである必要がある.実際の総合病院では,チーム医療の一員として診療に参加し,一定の役割・責任をもちながら外来で予診をとる,病棟の患者の不安を軽減するなどの実践が期待される.大学・大学院と学外実習施設の関係においては,契約と報告,それぞれにおける実習体験からの知識・技能の体系化が必要となる.研修の質と安全の担保のために,連携・報告やスーパーヴィジョンの仕組み作りなどプログラムの精緻化が求められる.公認心理師の育成にあたる大学人と現場の現任指導者には相応の覚悟が求められる.

索引用語:公認心理師, 実践実習, 正統的周辺参加論>
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