Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第117巻第7号

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特集 これからの精神科医療を考える―「地域でその人らしく暮らす」を実現するための政策・医療・財源を考察する―
多機能垂直統合型精神科診療所による地域ケア―錦糸町モデルの実践から―
窪田 彰
錦糸町クボタクリニック
精神神経学雑誌 117: 525-530, 2015

 今後の精神科地域ケアには,長期入院から退院した患者や措置入院を繰り返す患者などのハイリスクな者に加えて,引きこもりを続けている患者たちにも人権を尊重しながら支援を提供できる,地域に責任をもった外来医療チームが必要である.日本にはすでに3,000ヵ所以上の民間の精神科診療所が存在している.その中でもデイケアやアウトリーチ活動を実施している多機能型精神科診療所は,すでに400ヵ所に上っている.これらの医療機関が「地域精神保健センター」の業務を行政から受託する制度ができれば,日本にもフリーアクセスを残しながら緩やかなキャッチメントエリアを形成し,24時間電話対応を含めた地域の「多機能垂直統合型精神科外来」が可能になると論じた.

索引用語:多機能型精神科診療所, 垂直統合, 精神科地域ケア, 地域精神保健センター, キャッチメントエリア>
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