Advertisement第116回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第117巻第4号

※会員以外の方で全文の閲覧をご希望される場合は、「電子書籍」にてご購入いただけます。
原著
初老期・老年期にCotard症候群の病像を呈した統合失調症の3症例―「人生後半期精神病」の病態を考える―
福家 知則1), 高橋 徹2), 山田 佳幸2), 宮下 光弘2), 天野 直二2), 松下 正明3)
1)独立行政法人国立病院機構小諸高原病院
2)信州大学医学部精神医学講座
3)東京都健康長寿医療センター
精神神経学雑誌 117: 257-268, 2015
受理日:2014年12月3日

 Cotard症候群は,うつ病相を何度か繰り返した後,初老期に発症する症例報告が多く,気分障害圏の重症型と位置づけられることが主流であった.われわれは青年期(10~30歳代)に統合失調症と診断され,長期の治療経過をもつ患者が,初老期・老年期(50~70歳代)に,否定観念・不死観念などのCotard症候群に特徴的な症状を呈した3症例を報告した.また過去のCotard症候群の報告例を検討し,初老期・老年期の女性例が多いこと,退行期・初老期に気分障害圏として精神科を初診し,その後の経過観察の中で,初老期・老年期にCotard症候群の症状を呈する症例が多いことを指摘した.Cotard症候群の成因には,基礎疾患にかかわらず,加齢・性差といった生物学的因子が関与している可能性が考えられた.さらにCotard症候群が含まれる「人生後半期精神病」の病態仮説にまで考察を進めた.

索引用語:Cotard症候群, 気分障害, 加齢, 性差, 人生後半期精神病>
Advertisement

ページの先頭へ

Copyright © The Japanese Society of Psychiatry and Neurology