Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第117巻第2号

※会員以外の方で全文の閲覧をご希望される場合は、「電子書籍」にてご購入いただけます。
特集 rTMS の国内導入の展望と課題
rTMSの国内導入における諸問題―科学的エビデンス,専門性,社会的責任の3つの視点から―
篠崎 和弘
和歌山県立医科大学精神医学
精神神経学雑誌 117: 126-131, 2015

 薬物治療抵抗性うつ病の新しい治療選択肢として反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)の導入が期待されている.導入に向けての課題について科学的エビデンス,専門性,社会的責任の3つの視点から検討した.エビデンスについて作用機序,有効性,副作用,うつ病ガイドラインでの位置づけについて概観した.専門性について,rTMSの質を担保するために,rTMSガイドライン作成,専門医師の育成,センター病院化を検討し,導入後の中期的課題と一般うつ病診療との整合性が課題であることを言及した.社会的責任について,乱用回避のために保険診療とすべきことと,精神疾患の脳刺激治療に対する社会の疑念があれば対応できる準備が必要であることを述べた.

索引用語:経頭蓋磁気刺激, うつ病, 有効性, ガイドライン, 社会的責任>
Advertisement

ページの先頭へ

Copyright © The Japanese Society of Psychiatry and Neurology