精神神経学雑誌

掲載論文ハイライト

DSM—5 診断基準で使用されている助動詞“may”の訳語のうち,「かもしれない」と「こと(場合)がある」はともに推量・可能性を表す用法であるが,微妙なニュアンスの違いがある.前者は個別ケースを対象とした視点でより主観的,後者は集団を対象とした視点でより客観的である.こうしたニュアンスの違いを考慮して文脈に即した適切な訳語を選択することが重要である.
資料 | 126-137頁
内野 敬,小辻 有美,飯田 さとみ,青木 瑛子,塩澤 拓亮,白幡 真教,関 晶比古,水野 雅文,田中 邦明,根本 隆洋
精神疾患の好発年齢である若年者が,医療機関へ援助希求に至るには高いハードルがある.ワンストップ相談センターSODAを開設し,メンタルヘルス不調から精神疾患に至るまでのclinical stagingに基づく包括アセスメント・臨床型ケースマネジメントを地域に実装した.本稿では,地域の早期相談・支援窓口の実践を通じて,その在り方を考察した.
特集 | 138-155頁
大塚 耕太郎,赤平 美津子,三條 克巳,山岡 春花,小泉 範高,辻本 哲士,柴崎 守和,大門 一司,野口 俊文,千貫 悟,濱川 浩,松村 直樹,浅田 朋彦,大井 健,大上 有子,田中 和弘,上山 晃,中村 佳津美,北田 真理,三條 克巳,山岡 春花,赤平 美津子
本特集では,「日常精神医療が自治体の自殺対策計画に貢献できること」というテーマのもと,「自殺対策の計画」,「自殺未遂者に対する精神科医療と地域保健福祉の連携」,「野田村の自殺対策計画策定―みんなでつなぐいのちを支える村づくりに向けて―」について論じる.

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