精神神経学雑誌

掲載論文ハイライト

CBT‒Eは摂食障害に焦点化された認知行動療法の代表的なものである.神経性過食症や過食性障害に対して高い有効性のエビデンスを有し,外来レベルの神経性やせ症にも適用可能で,海外のガイドラインで推奨されている.わが国では平成30年度より「神経性過食症に対する認知行動療法」が保険収載された.本論ではCBT-Eを概説し,わが国の実臨床での適用や普及の課題と展望を述べる.
本研究では,岐阜県のひきこもり地域支援センターにおける新規相談者の記録を分析した.結果,当センターの相談者は,内閣府による調査や,民生委員等による調査と比較して,若年・高学歴・不登校経験者に偏っていた.また,不登校経験者は,継続的な就労につながりづらく,外出さえしない者が多かった.3年以上就労した者に,精神疾患を有する者が多かった.
特集 | 0666-0698頁
加藤 敏,古茶 大樹,阿部 隆明
本特集では,「精神病理学の古典を再読する―DSM精神医学の補完をめざして―」というテーマのもと,「Griesingerの精神医学体系の吟味―現代精神医学を照らす―」,「精神医学における疾患とは何か―Kurt Schneiderに学ぶ臨床精神病理学―」,「うつ病患者の気質・発病状況・発症・症状形成を包括的に説明するTellenbach」について論じる.

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