資料 | 83-97頁
館農 勝,加藤 隆弘,青山 久美,中野 和歌子,中前 貴,内田 直樹,橋本 直樹,菊地 紗耶,和気 洋介,藤澤 大介,猪狩 圭介,大塚 耕太郎,高橋 克昌,奥川 学,渡辺 範雄,白坂 知彦,Nikolina Jovanovic,Julian Beezhold
精神科研修医の燃え尽き症候群に関する国際調査の日本での結果である.回答者95名(臨床経験3.6±2.5年)の勤務時間は72.3±27.1 時間/週で22ヵ国中最長であった.Maslach Burnout Inventory(MBI)の結果,重度の燃え尽きは42.0%で,指導医への相談機会の不足(2.9±4.4 時間/週)との関連が示唆された.
特集 | 98-125頁
中嶋 義文,林 道彦,舩津 邦比古,村瀬 嘉代子,宮脇 稔
本特集では,「公認心理師のこれから」というテーマのもと,「公認心理師に求められるもの―一般医療領域で働く心理専門職のために―」,「医療の立場から公認心理師に期待すること―ドイツの例を参考にして―」,「公認心理師法の成立と今後の課題」,「公認心理師のこれから―医療・保健・福祉領域における役割―」について論じる.
プロフェッショナリズムは,個人の特性である美徳,専門職者の行動であるコンピテンシー,専門職集団や社会の中で医師らしくアイデンティティを形成していく過程,の3側面から捉えられる.社会の複雑,曖昧な問題に省察しながら対処する社会的説明責任を果たす省察的実践家が現代に求められる真の専門家である.
Current Topics | 135-137頁
吉住 昭
2016年4月の熊本地震は,この地域に甚大な被害をもたらした.日本精神神経学会は,11月5日地元熊本において,「熊本地震こころのケアフォーラム」を開催した.本フォーラムは,発災直後の急性期のフェーズの振り返り,中長期的な支援への対応,今後も各地で発生が予想される震災への準備を目的とした.当日は150名の参加があり,成功裏に終了した.