Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第118巻第5号

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特集 精神科専門医制度の構築に向けて
資格更新について
松田 ひろし
柏崎厚生病院
精神神経学雑誌 118: 321-325, 2016

 日本専門医機構認定の専門医は,標準的で安全な治療を受けたいという国民の要望に応えるために,適切で充実した研修を受け,標準的な医療を提供し,患者から信頼される医師と定義される.この定義に基づき,日本精神神経学会の委員会は,更新基準の作成に関して2014年末より従来の基準との激変を避けるように配慮しながら検討を重ねてきた.その中で大きな変更点としては,①ポイント制から単位制への変更,②研修の一部必修化,③診療実績を証明する臨床記録レポートを2つから5つへ,が挙げられる.精神科専門医資格更新に必要な単位の算定は,診療実績の証明,専門医共通講習,診療領域別講習および学術業績や診療以外の活動実績より行われ,5年間で50単位の取得が必要である.特段の理由(国内外の研究留学,病気療養,妊娠・出産・育児,介護など)のために専門医の更新ができない場合の対応においては各専門医が事情に応じて以下の2つの方法のいずれかを選択することができる.1つは,活動休止の届け出をすることで,もう1つは自己学習などが継続できる場合の診療実績の代替である.委員会としては,新しい更新基準について更新する者の混乱を避けるために,これまでの学会認定の専門医資格の更新と大きな変化がないよう,基本的にはできる限り現実に合った対応をしていきたい.

索引用語:精神科領域の専門医資格更新, 単位制, 共通講習, 臨床記録レポート, 更新不可時の処置>
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