Advertisement第122回日本精神神経学会学術総会

論文全文

第126巻第2号

総説
オープンダイアローグの実装とその展望
斎藤 環
筑波大学医学医療系社会精神保健学
精神神経学雑誌 126: 79-89, 2024
https://doi.org/10.57369/pnj.24-016

 オープンダイアローグ(以下,OD)は,1980年代からフィンランドで開発・実践されてきた,統合失調症に対する統合的アプローチである.現在,発祥の地である西ラップランド地方のトルニオ市では,統合失調症に限らず,あらゆる精神障害を対象に対話実践が行われ,良好な成果をおさめているとされる.ODにおいてセラピストは,クライアントやその家族から電話などで依頼を受けると,24時間以内に数名からなる治療チームを編成し,クライアントの自宅を訪問する.治療チームは本人とそのネットワーク(家族,友人知人らの関係者)とともに「開かれた対話」を行う.重要な原則として「クライアントについて,スタッフだけで話すのをやめる」というものがあり,このほか「即時対応」「柔軟性と機動性」「心理的連続性」「不確実性の耐性」など7つの原則がある.また「リフレクティング(クライアントの目の前で専門家が意見交換をする)」もODにおいて重要な位置を占めている.ODのエビデンスに関して,現時点で最も有力なものとして,Bergström, T. らによる報告がある.トルニオで実施された後ろ向きコホート研究(OD群)と,通常通りの治療を経験したフィンランド国民コホート全体とを比較したもので,入院日数,抗精神病薬使用率,障害年金手当受給率などの項目において,OD群で有意に良好な成果を挙げていた.しかし一方で,従来のOD研究には開発者がかかわるバイアス,サンプルサイズ,アウトカムの選択と測定方法,無作為割り付けの未実施などの問題もあるとする指摘もある.ODは国際的にも高い注目を集めており,特に欧米諸国で導入が進められている.本稿ではイギリスでの大規模RCT(ODDESSI)をはじめ,ドイツ,イタリア,アメリカ,日本における実装状況を紹介した.今後さらなるエビデンスの蓄積が俟たれるが,治療よりもケアに照準したODの「新しい人間主義」についても,さらなる深化と発展が期待されている.

索引用語:オープンダイアローグ, 対話実践, リフレクティング, ポリフォニー, 7つの原則>

はじめに
 日本においてオープンダイアローグが広く知られるようになったのは,2013年に公開されたMacklar, D.監督の映画『オープンダイアローグ』がきっかけであった.それから現在(2023年)までに11年が経過したが,幸いなことにODへの関心は一過性のブームで終わることなく,社会全般の「対話」への関心もあいまって,ますます高まりつつある.
 実は著者も,ODが紹介された当初は,かなり懐疑的な視点をもっていた.統合失調症急性期に介入可能な精神療法など前代未聞であったし,それが薬物治療や入院治療以上に成果を挙げているとの「噂」は,大いに期待をそそった反面,怪しげな代替医療といったうさんくささもつきまとっていた.しかし,著者らはその後,現地での治療場面を見学し,日本での臨床実践にも試験的に導入を試み,さらに長時間の研修を受けることで,現在はODの有効性を確信するに至っている.当初の懐疑は,今にして思えば「統合失調症は身体療法なしでは治療できない」という長年しみついてきた「常識」をひっくり返されるという,通常の臨床にあたってきた精神科医にとっては,ほとんど外傷的な衝撃に対する「否認」であったのかもしれない.
 とはいえ,本稿があたかも著者の「信仰告白」のように読まれることも本意ではない.ODは決して万能ではないし,エビデンスレベルもまだ十分に高いとは言えない.後述する通り,ODはいまや欧米諸国のメンタルヘルスサービスに実装されつつあり,日本でも職員研修に導入する自治体が増えてきた.この現実をODの実効性と取り違えるのはナイーブすぎる態度であるにせよ,それでも懐疑を捨てきれない人々には,まず対話実践に参加してみることを勧めたい.なされていることがあまりにも「普通の対話」であることに虚を衝かれ,それが予想もしなかった成果につながることに驚かされるであろう.
 本稿では,まずODの概略について簡単に述べた後,現時点でのエビデンスについて検討し,最後に日本を含む全世界のさまざまな地域における受容と実装の状況について解説をする.なお,本文中では「オープンダイアローグ」は「OD」の略称で表記する.また,著者らの実践については,諸般の制約から必ずしもODの7つの原則を遵守できていないため,本来のODとは区別する意味で「対話実践」と表記している.

I.オープンダイアローグの原則とその概略
 ODは,1980年代からフィンランドで開発・実践されてきた,統合失調症に対する統合的アプローチである.単なる「ケアの手法」としてのみ理解されがちであるが,そこには「サービス供給システム」や「背景にある思想や世界観」という意味も込められている.
 以下の記述は,基本的にはODの理論的主導者であるSeikkula, J.らの著作などに依拠したものである7)14)20)21)24)26)27).また実践に際しては,オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン(Open Dialogue Network Japan:ODNJP)が編集した『対話実践のガイドライン』を参照されたい15)
 OD開発の中心的な役割を担ったのは,西ラップランド地方のトルニオ市にあるケロプダス病院のスタッフである.ケロプダス病院は,スウェーデンとの国境を流れるトルネ川のほとりに位置する公立の単科精神科病院である.北の僻地,河口に近い川の畔などの地理的条件は,精神障害者の当事者研究など先進的な取り組みで知られる北海道浦河町の「べてるの家」とよく似ている31).これらの地域で1980年代から,伝統的な精神医療にパラダイムシフトを迫るような実践がほぼ同時期に始まっていることは興味深い符合と言えるだろう.
 ODはもともとは急性期の統合失調症患者に対する治療的介入として実践されてきたが,現在は統合失調症に限らず,あらゆる精神障害を対象に対話実践が行われている.ODの治療成績はきわめて良好とされており,結果的に薬物治療や入院治療を最小限度にとどめることに成功している.
 ODの開発は,ケロプダス病院に勤務する家族療法家のAaltonen, J. とSeikkulaが中心となって行われた29).ほぼ同時期に,精神科医のAlanen, Y. O. が構築したNeed Adapted Treatmentという医療サービスがあった1).これは,問題が起こると治療チームがクライアントの家まで行ってミーティングを開くという点で,ODの原型のようなアプローチだった.ODはこのサービスに対話実践のさまざまな手法をミックスさせたもの,とみることもできる.1984年8月27日に,同病院では画期的なルールが導入された.「クライアントについて,スタッフだけで話すのをやめる」というルールである.この日をもってODの誕生の日付と言われるほど,これは重要なルールであった16).特にエビデンスに根拠づけられたルールではないが,このルールの導入後,同院での治療成績はさらに向上したとされる.その後,全世界的な潮流として地域移行の必要性が叫ばれるようになり,フィンランドでも政府の調査が開始された.ケロプダス病院では,薬物療法をできるだけ用いない治療モデルを検討することになり,非薬物的なアプローチを追求した結果として,治療の原則ができ上がり,病床数は激減した.1980年代に300床だった病床が,2016年時点で,19床まで激減したとのことである.
 手法の概略は以下の通りである.セラピストは,クライアントやその家族から電話などで依頼を受けると,24時間以内に数名からなる治療チームを編成し,クライアントの自宅を訪問する.そこで本人や家族,友人知人らの関係者(「ネットワーク」と呼ばれる)がリビングなどに集まって「開かれた対話」を行う.参加は強制ではなく,クライアントが不在で対話がなされたり,クライアントが部屋に自由に出入りしながら対話したりする場合もある.ミーティングは,クライアントの状態が改善するまで,ほぼ毎日のように続けられる.統合失調症急性期の場合であっても,多くの場合,2週間程度で回復に向かうとされている.ODは訪問が基本であるが,もちろん外来や入院病棟で実践される場合もある.
 治療チームは,クライアントチームと対等で安全・安心が保証された信頼関係を結びつつ,問いかけと応答によって困りごと(精神症状や病的体験を含む)の言語化と共有を試みる.ミーティングにおいては後述する通り「不確実性」が重要な要素であり,あらかじめプランも立てず,治療目標も設定せずに,今この場での対話のプロセスに集中することが推奨されている.クライアントの目の前で治療チームが話し合う「リフレクティング」において,クライアントとの対話の感想や共感,アイディアや提案が交換され,その過程からクライアントにとって適切な決定がおのずから導かれる.対話は必ずしも治癒や改善を意図してなされるわけではないが,良い対話のプロセスから,あたかも副産物のようにして改善や治癒がもたらされるとされている.この過程で重要なのはハーモニーよりもポリフォニー(Bakhtin, M.)であり5),多様な思いの共存である.ポリフォニーには多くの余白(スペース)があり,この余白においてクライアントは主体性を回復するとされている*1
 以上の記述からも読み取れる通り,ODは複数の手法と思想のハイブリッドである25).訪問支援システムはすでにフィンランドで普及していた「ニーズに応じた治療(Need Adapted Treatment)」1)の応用であり,ネットワークの発想はシステム論的家族療法に,対話のあり方はナラティブセラピーとリフレクティング・プロセス(Andersen, T.)などに依拠しており,思想としてはBateson, G. とBakhtinの影響が大きい.
 対話実践の大前提として,しばしば強調されるのは以下の点である.
 まず,対話の目的が「変えること」「治すこと」「(何かを)決定すること」ではないという点である25).対話の目的はあくまで「対話の継続」であり,さらに言えば,対話を続け,広げ,深めることである*2
 それゆえ対話においては「正しさ」や「客観的事実」は問題にならない.対話は参加者それぞれの主観が交換される場所であり,「議論」「説得」「尋問」「アドバイス」は対話のプロセスを阻害する可能性があるため好ましくないとされている.

II.7つの原則
 ODの実践においてことのほか重視されるのが「7つの原則」(表1)である.以下は,この原則について簡単な説明を加える.
 ミーティングは,クライアントやその家族から依頼を受けてから24時間以内に開かれる.ここでは7つの原則のうち,「(i)即時対応(immediate help)」の原則が活かされている.電話を受けたスタッフが,責任をもって治療チームを招集し,原則として患者の自宅でミーティングが開かれる.この原則は,病院と自治体が協働するサービス供給システムの構築が必須であるため,日本はもちろん,トルニオ市以外の地域で(i)の原則を遵守することはきわめて難しい.
 「(ii)社会的ネットワークの視点をもつ(a social network perspective)」という原則は,危機的状況がネットワーク(クライアントの人間関係)のなかで起きているという視点の重要さを意味している.必ずしも病因論ではないが,ネットワークを修復,あるいは再生することが,クライアントの回復につながると考えるのである.
 対話への導入は,時間と状況の許す限り,丁寧に行う必要がある.治療チーム(2~3人で構成されることが多い)は,クライアントのチーム(本人,家族,関係者)を部屋に招き入れ,着席したら自己紹介をする.次いでファシリテーターが「開かれた質問」を投げかける.例えば「ここへ来たいきさつは何ですか?」「この場にどんなことを期待しますか?」「今日この時間をどんなふうに使いたいですか?」「今日はどういったお話をなさりたいですか?」などの問いかけをする.ここでは,誰がどのようなことを話してもよい,ということが前提となる.問いかけを受けてクライアントが話し始めたら,しっかりと傾聴し,そのつど応答を返す.その際,「聞くことと話すことを丁寧に分ける」姿勢が推奨される.これは,誰かが話しているときには,他の人はその話をむやみに遮らずにじっくり聞くような姿勢を指している.ちなみに,対話の主導権を握るのがクライアント側であるほうが,良好な成果につながりやすいと言われている23)
 「(iii)柔軟性と機動性(flexibility and mobility)」は,クライアントのニーズが対話のプロセスの中で徐々に変化していくことを前提にした原則である.ODでは,対話のプロセスと合意形成のプロセスとが一体になっており,クライアントのニーズが変化すれば,治療チームはその変化に柔軟に対応していくことが望ましい.
 「(iv)チームが責任をもつ(team’s responsibility)」とは,同じ治療チームが対話実践の最初から最後までかかわることを意味している.治療のなかで,他機関・他部門の専門家の支援が必要となった場合は,そちらにクライアントを紹介するのではなく,当の専門家をミーティングに招いて,ともに対話する.あるいはクライアントが入院した場合は,治療チームが病棟へ出向いてミーティングを開くこともある.
 (iv)を実践するうえで欠かせないのが,「(v)心理的連続性(psychological continuity)である.これは同一メンバーの治療チームが,最後まで連続的に対応することを意味している.異動や転勤が多い臨床現場では,この原則を遵守することはきわめて難しい.しかし,治療者の交代がクライアントにもたらす強いストレスについては,治療者側も配慮を怠るべきではないと著者は考えている.
 「(vi)不確実性に耐える(tolerance of uncertainty)」は,著者の考えでは,7つの原則中,最も重要な原則である.ODにおいて治療スタッフは,いまここで起きている対話のプロセスに集中し没頭する.言い換えるなら,過去の履歴や未来の予測,あるいは治療目標に固執しない.むしろ「次に何が起こるかわからない」状況にこそ,治療的契機を見出していくのである.治療一般に言えることとして,うまくいったケースほど,想定外の人物や要因の助けを借りることが多いのではないだろうか.ODで治療者が意図すべきことは,対話を続け,広げ,深めることに専念しつつ,それが少しでも良いプロセスになるよう配慮することである.そうした対話を続けていく限り,最悪の事態は免れるという一種の楽観が,「(vii)対話主義(dialogism)」の根底を支えている.
 「不確実性に耐える」という言葉は,治療者が治療場面のコントロール権を半ば手放し,時にアクシデントすらも受け容れながら,対話を進めていく姿勢を意味している.これまで患者の自由・尊厳・権利は,治療の安全性と確実性を高めるという名目でしばしば抑圧されてきた(非同意入院や身体拘束など).そうした抑圧を過去のものにするという意味において,「不確実性に耐える」ことこそは,ODにおける最大の倫理的要素なのである.

表1画像拡大

III.リフレクティング
 リフレクティングは,ノルウェーの精神科医で家族療法家のAndersenとその同僚が開発した手法であり,ODの根幹をなす手法の1つである2)3)
 患者や家族の訴えを聞き,クライアントの目の前で専門家同士が意見交換をし,それに対してクライアントや家族が感想を述べる.こうしたやりとりが,ODにおけるリフレクティングである.近いイメージとして,「本人の目の前で本人の噂話をする」,あるいは「クライアントや家族の参加のもとでケースカンファレンスを行う」といった場面を想像されたい.
 リフレクティングの有効性については以下のように説明されている.対話にさまざまな「差異」を導入し,新しいアイディアをもたらすこと,参加メンバーの内的対話を活性化すること,クライアントが意思決定をするための「空間」をもたらすことなど.
 以下,実際の進め方をもう少し詳しく述べる.ファシリテーターの合図で「リフレクティング」を開始するが,開始の提案はどのスタッフがしてもよい.クライアントの要請ではじめる場合もある.リフレクティングのタイミングや回数は,自由に設定してよい.重要な話題にさしかかったとき,スタッフの感情が強く動かされたとき,重要な方針についてコメントをしたほうがよいと感じたとき,どんなふうにミーティングを進めるべきか見直したいとき,などである.ちなみにリフレクティングは,1回のセッションで何回行ってもよいとされている.
 開始の合図として「これから私たちだけで話し合いますから,少し聞いていていただけますか?」とクライアントチームにひと言断る.リフレクティング中は,治療者間だけで対話するので,クライアントチームとの間に「透明な壁」を想定し,クライアントや家族と目を合わせないように注意する.
 対話においては「今,その場で話されたこと」についての感想を交わし,必要とあれば診断や治療方針についてもリフレクティングで話す.その際,過去の話題や対話と無関係な知識についての話題は控えることが望ましい.
 本人の訴える内容については,基本的に「症状」や「診断」で語ることはせず,本人が「困っていること」に焦点化する.例えば「幻聴を訴える統合失調症患者」ではなく,「そこにいない人の声に悩まされている人」という理解を優先する.その異常体験についてクライアントが独自の解釈や命名をしている場合はそちらを優先する.
 ほかにも本人が苦しんでいることに共感を示したり,努力していることを評価したりする.このとき治療者は,自らの沸き起こる感情を表出して構わないし,個人的な事情を開示することも勧められている.例えば「今の話を聞いていて,私も胸が苦しいような気がしました」「私の娘も不登校を経験したので,あなたの大変さはわかる気がします」などのように.
 感想は自由に話してよいが,原則としてマイナス評価は控える.例えば家族の対応に不適切な点が目立ったとしても,それを直接には指摘せず,そうした対応に対しても一定の共感を示してから「私なら○○のようなやり方をとると思う」といった提案の形をとるようなやり方もある.「この治療法はどうか」「こんな対応をしてみては」といった具体的な提案やアドバイスはしてよいが,リフレクティングは必ずしも「アドバイスのための時間」ではない.治療スタッフは,自分の思いついた治療上のアイディアを熱心に語りすぎないように注意する必要がある.治療者チームの対話する時間が長くなり過ぎるのは好ましくない.一般にリフレクティングでは,「言葉は短いほどよい」とされている.さまざまなアイディアの断片を「お盆に載せる」という表現がよく用いられる.
 リフレクティングが一段落したところで,本人や家族に感想を聞く.リフレクティングで服薬の可否についてやり取りしている場合,本人が「薬を使ってみたい」という場合もあるが,「やはり飲みたくない」という場合もある.いずれにしても,これがそのミーティングの決定となることが多い.
 ミーティングのしめくくりは丁寧に行う.「そろそろ終わりの時間が近づいているようです」「ミーティングを終える前に,もう一度お話ししておきたいことはありますか」などと言いながら,全体の感想を詳しく聞いたり,今後の方針について決めたりする.最後にファシリテーターが,「今日決まったこと」を確認して記録し,次回の予約を入れて終了する.一般に逐語記録は対話への集中を妨げるとして推奨はされない.
 以上を読んでも具体的なODの場面はわかりにくいかもしれないが,大井が発案した「シナリオロールプレイ」の脚本など13)を参照することで,具体的な対話の流れもイメージしやすくなるであろう.

IV.無知の姿勢とポリフォニー
 以下に,ODの7つの原則以外に重視されている基本姿勢について簡単に記しておく.
 治療チームはクライアントに質問と傾聴を重ねながら,つらさや苦しさの言語化と共有をはかる.患者の訴えを症状名で判断するのではなく,患者の主観世界を参加メンバー間で共有すること,治療者は自らの専門性をカッコに入れて,患者の主観について患者から「教えてもらう」姿勢を維持する.こうした姿勢をAndersonとGoolishian, H.A.は「無知の姿勢」と呼んだ4)
 統合失調症の急性期において,患者の言動が混乱して意味がとれない場合,一般的に精神科医は「支離滅裂」「了解不能」といった判断を下し,強制的な行動制限や薬物による鎮静化を図ろうとする.しかし,Seikkulaの事例報告にあるように25)27),支離滅裂な言動からも対話を引き出すことは十分に可能である.対話実践の強味は,たとえ言葉の意味がわからなくても,その「わからなさ」について対話し,感想を交換できるという点にある.そうした対話が急性期の精神運動興奮状態を沈静化し,そこから意味のある対話に接続することを可能にするのである.
 精神医学の研修中に,指導医から「異常体験を詳しく聴くべきではない」と戒められた経験をもつ医師は少なくない.しかし,ODでは異常体験についてクライアントの主観世界に関する重要な情報として,詳細に掘り下げて聴取することが推奨されている.それが「その場にいない人の声が自分を批判する」というもの(精神医学的には「幻聴」と呼ばれる症状)であれば,いつごろから・どのくらいの頻度で・どのくらいの持続時間で・声の内容はどんなものか・誰の声か・女か男か・どんな状況で聞こえやすいか・頭の中か外か・外とすればどの方角からか・声が聞こえるとどんな気持ちになるか・声が聞こえた場合はどんなふうに対処しているのかなど,尋ねるべきことは無数にある.治療チームがこうした聴取を丁寧に重ねていくだけで,声の強度や頻度は徐々に,時には急速に弱まっていく21).この臨床経験は,著者の臨床医としての履歴において,最も喜ばしく感動的な経験の1つであったことを付言しておく.
 対話においては「今この瞬間」にかわされている言葉や感情に焦点化することが重要である.これは拙速に意見をまとめて結論を出すのではなく,複数の視点を引き出す(ポリフォニー)ことが望ましいためである.Bakhtinの理論に由来し,ODでしばしば強調される「ポリフォニー」5)の意義は,「ハーモニー」と対比するとわかりやすい18).ポリフォニーにはハーモニーにはない「余白(space)」があり,この余白において,患者は主体性を回復するとされている.
 対話の現場においては,患者の不安や苦悩についてともに探求する知(withness knowing)が推奨される.不安や苦悩を診断したり分類したりする知(aboutness knowing)は好ましくないとされている30).これは先にも述べた「専門性を脱ぎ捨てる姿勢」にも通ずるところがある.ただし「withness knowing」は,対話の過程に完全に没頭し一体化することを意味しない.むしろ治療スタッフは,対話において「自分の発言が相手にどんなふうに響いているか」に注意を向ける必要がある.これは言い換えるなら,対話の内的過程に没頭しつつも,時折「クロールの息継ぎ」のようにして外部の視点を取り戻す必要がある,ということでもある.こうした対話を継続していくことで,意味を共有する世界に参加したことで生ずる,身体レベルの反応が生ずる.Seikkulaはそれを「愛」と呼び,治癒の指標として重視している16)

V.評価,エビデンスについて
 ODについてしばしば指摘されるのは,「それほど有効な治療なら,なぜフィンランドではトルニオ市以外の地域にも普及していないのか」「いまだエビデンスが不十分な治療を,メンタルヘルスサービスに実装してよいのか」というものである.
 現時点で最新の批判的論文は,Freeman, A.M.らによる系統的レビューである8).本研究では5つのデータベースを用いて約1,800の論文を抽出し,最終的に23の研究について分析している.主要な論点を要約すると以下の通りである.
 量的研究と質的研究の双方において,研究実施数自体が少なかった.研究間で検証方法やアウトカムが大きく異なり,各研究の報告方法は透明性がなく,多くの研究でODの開発者たちがかかわっており,それ自体がバイアスになる可能性が示唆された.サンプルサイズ,アウトカムの選択と測定方法,対照群の未設置,無作為割り付けの未実施などに問題があり,ODを「期待のもてる実践」であるとしつつも,ODの効果を実証するエビデンスはなく,それぞれの研究において正規のODとは異なる実践が行われていた可能性もあると結論づけている.
 Freemanらのレビュー直前に,トルニオで実施された後ろ向きコホート研究と,通常通りの治療を経験したフィンランド国民コホート全体を比較する研究が報告された(Freemanらは本研究に触れていない)6)7).筆頭著者のBergström, T.はケロプダス病院の職員でもあるため,Freemanらの指摘するバイアスの影響は否定できないが,長期間にわたる大規模なコホート研究が実施できる地域はトルニオ市しかないという現状では,こうしたエビデンスを軽視することも公正な態度とは言えないと著者は考える.
 2018年に報告された論文7)は,1992~2005年の間に西ラップランド地方で初めて精神病状態を経験したサービス利用者全員(N=108)を,平均19年間フォローアップしたものである.フィンランド国民健康登録情報を用いて,西ラップランド地方のアウトカムを,同時期に精神病状態の初回エピソードを経験したサービス利用者のフィンランド国民コホート全体と比較している.後者をTAU(treatment as usual,通常通りの治療)群とする.
表2に示す通り,OD入院群はTAU群と比較して,入院日数,抗精神病薬使用率,治療継続率,障害年金手当受給率などの項目において有意に良好な成果を挙げていた.この報告は,入院の必要性,抗精神病薬の長期服用,家族や友人を巻き込まず患者を個別に治療する傾向など,精神病状態への一般的な介入のあり方に多くの概念に疑問を投げかけるものである.
 なお,Seikkulaらは近年,対話実践に対する生理学的なアプローチを試みており,ミーティング中の参加者の自律神経反応を測定し,対話において身体的な同期が重要な意味をもつことを指摘している28)
 エビデンスについて付け加えておきたいのは,すでに当然のように使用されている抗精神病薬の長期的な効果についても,必ずしも頑健なエビデンスがあるわけではない,という事実である.Moncrieff, J.の総説12)やHarrow, M.らの縦断研究10)が示す通り,抗精神病薬による統合失調症の長期治療の効果については,エビデンスに基づく批判が少なくない.
 ODについては英国で実施されている大規模RCT研究(後述)の結果を待ちたいが,薬物や個人精神療法以上に「原理に忠実な実践」が困難なアプローチであることをふまえるなら,「頑健なエビデンスが蓄積されるまでは実装は控えるべき」という姿勢もまた,一種の極論ではないかという懸念を著者は抱いている.

表2画像拡大

VI.各国の実装状況について
 ODの有効性は国際的に高い注目を集めており,主としてコミュニティケアにODを取り入れる試みが欧米各国で進められている.これはODのサービス供給システムが,コミュニティケアときわめて親和性が高いためである.多くの国でトレーニングコースが開催されているが,とりわけイタリア,ドイツ,アメリカ,イギリスなどでは,コミュニティケアの一環としてODが実装されつつあり,日本ではODNJPが中心となってODの普及啓発に取り組んでいる.

1.ドイツ
 ドイツではこの10年間,多くの精神保健施設でODへの支持が高まっている32).ただし,日本と同様に,精神医療のシステムにはさまざまな法的枠組みがあり,ODの原則をそのまま実行することが困難な点も多い.ドイツでのOD受容は,精神医療システムを再構築する手段というより,ソーシャルネットワークのなかでの対話を可能にする代替的な手段という認識にとどまっているという.
 しかし,例えば,ドイツの多くの地域密着型の施設や病院の診療部門では,ODの治療原理のほとんどを取り入れた対話型ネットワーク・ミーティング(NWM)が行われている.また,一部の病院や精神保健センターでは全職員がODのトレーニングを受け,NWMへの応用を進めている.
 地域精神医療における「ネットワークメンタルヘルス(Netzwerk psychische Gesundheit:NWpG)」と呼ばれる統合的な医療サービスは,重度の精神疾患をもつ人を対象としており,ドイツ全土に広がっている.Assertive Community Treatment(ACT)と共通するところも多い統合型のサービスで,ほとんどのNWpGの提供者はODのアプローチを採用している.
 以上のように,ドイツにおいては,ODが医療システムに完全に実装されているとは言い難い状況ではあるが,地域移行を進めていくなかで,NWpGのような組織からボトムアップ的にその影響が広がっていくことが期待されている.

2.イタリア
 2015年から2017年にかけて,イタリアの国民保健サービス(National Health Service:NHS)の8つの精神保健局(Mental Health Department:MHD)が,ODをイタリアの公的な精神保健サービスに移植・適合させるための国家プロジェクトに参加した17).それぞれの精神保健局は30~100万人以上の人口をカバーしており,まだ局所的な動きではあるが,公的なサービスへの実装という点ではかなり重要な変化が起こっている.
 興味深いのは,イタリアへのOD導入の障壁が,「偏見」であるという指摘である17).周知の通りイタリアは,『バザーリア法』(1978年)のもとで世界で初めて精神病院を閉鎖し,急速に地域移行を進めた国であり,専門家の多くは「仕事は終わった」と結論づけ,他国のサービスから学ぶことはほとんどないと考えていたのである.
 くだんの国家プロジェクトのタイトルは「オープンダイアローグ:初回の危機エピソードの治療への革新的なアプローチ.イタリアの精神保健局へのODアプローチの移植可能性を高める・評価する」であり,専門家にトレーニングを行った後に,ODによる介入の成果を評価するというものである.プロジェクトで成果が確認されれば,さらに多くの精神保健局で実装が進むであろうことが期待される.
 なお,この論文17)の著者であるPocobello, R.は,ODの成果を国際的に統合するための大規模プロジェクト「HOPEn Dialogue」の発起人であり,主任研究員でもある.

3.イギリス ODDESSIプロジェクト
 イギリスでも多くのクライアントがODの実装を希望しており,専門家の関心も高い.その一方で,いまだエビデンスが不十分であるとして拒否反応を示す専門家も少なくない.つまり,日本と状況が共通するところが多いのである.
 このため,イギリスでは現在,ODDESSIプロジェクトが進行中である19).ODDESSIとは「Open Dialogue:Development and Evaluation of a Social Network Intervention for Severe Mental Illness(オープンダイアローグ:重度の精神疾患へのソーシャルネットワークを用いた介入の開発と評価)」の略称である.イギリス国立衛生研究所(National Institute for Health and Care Research:NIHR)から240万ポンドの助成を受けた,全国規模の多施設クラスターランダム化対照試験であり,並行して質的分析も行われる.これは世界最大規模のOD研究でもあり,イギリス国民保健サービス(National Health Servise:NHS)の6つのトラスト(組織)で展開されている.
 研究デザインの中心はRCTである.主要なアウトカムは,再発率と入院率であり,ODを受けると再発可能性が低下するため長期的にサービスを受ける可能性が低くなることの実証をめざす.クラスターランダム化デザインの一環として,複数の地域がOD群とコントロール群にランダムに割り振られ,アウトカムの比較がなされる.
 本プロジェクトではすでに300名以上のスタッフと,多くのピアワーカーがトレーニングを受けており,そこからのフィードバックから,この方針が大変有望であることがわかってきた.ODDESSIプロジェクトは2022年までとされており,近い将来,その研究成果が報告されることが期待されている.

4.アメリカ
 薬物を可能な限り使用しないODは,医療において製薬会社と保険会社の影響がきわめて大きいアメリカにおいては普及が難しいと考えられてきた.確かに公的な医療機関での導入例はまだ少ないが,ニューヨーク市では「パラシュート・プロジェクトNYC」が1,760万米ドルの助成金により2012年から2015年にかけて実施されている11).このプロジェクトは,精神障害をもつ人に,クライシス・レスパイト・センターやコールインセンター,継続的な家族/ネットワークとの対話実践などを提供するものである.プロジェクトの特徴の1つとして,経験専門家(ピアサポーター)と臨床医がチームを組んで活動する点が挙げられる.その後,プロジェクトの成果が検証されている.OD的なミーティングに加え,経験専門家または臨床医による個人面談,および個別の訪問医療という介入の結果,入院期間や服薬量が減少した.調査の概要は下記の通りである.
 経験専門家と連携した精神科医によって,平均年齢20.5歳の30名を対象として臨床記録とインタビューによる調査がなされた.25名は移民であり,26名に入院歴があった.治療期間中,グループは平均9.2回のネットワークミーティングと,平均5.1回の個人ミーティングを行った.プロジェクト登録前の12ヵ月間と登録後の12ヵ月の平均入院日数は,それぞれ17.2日から5.8日に減少していた.入院歴のある26名の平均服薬量は,プロジェクト登録前はリスペリドン換算で4.2 mgだったが,登録後の平均服薬量はリスペリドン換算で0.7 mgに減少していた.

5.日本
 日本においては先述の通り,2013年に公開された映画『オープンダイアローグ』をきっかけに,ODは急速に関心を集めてきた.2015年には学際的な専門家が結集してODNJPが発足し,現在500名の正会員を擁する団体として啓発活動を続けている.ODNJPでは2017年からケロプダス病院のスタッフによるODのトレーニングコースを実施しており,現在までに約120名の受講生がコースを修了している.また,2022年からSeikkulaがヘルシンキで実施しているトレーナー向けのトレーニングコースを修了した精神科医による「アドバンストコース」が実施されている.医療現場への導入は多くの障壁があり22),まだ十分とは言えないが,一部の精神科病院やクリニックにおいては早くから実践がなされ成果も報告されている.このほか注目されるのは,複数の自治体において,OD研修会の要請があり,例えば,ひきこもりの訪問支援などにかかわる職員向けに,短期間の研修が実施されている点である.また,草の根的な動きとして,多くの自助グループがODの勉強会や実践グループを続けており,実践のすそ野は大きく広がっている.
 ODについては先述の通り,エビデンスが不十分であることなどを理由に,批判的な意見をもつ専門家も少なくはないが,国内の関心は基本的にはかなり高い状況が続いている.すでに精神医学の主要な専門誌がODの特集記事を掲載しており,おおむね肯定的な評価や期待が記されている.また,タイトルに「オープンダイアローグ」を冠した書籍はすでに複数出版されており,Seikkulaらの原著の翻訳や著者による入門書などは広く読まれている.以上をふまえて考えるなら,日本は世界的にも最もODへの関心が高い国の1つと考えられる.

おわりに
 著者はODを,認知症に対する「ユマニチュード」,依存症に対する「ハームリダクション」といったアプローチと同様に,「新しい人間主義」にもとづくアプローチと考えている.この人間主義をひと言で要約するなら,以下のようになる.「倫理的であることは,治療的である」.ただしここで言う「倫理」とは,通常の医療倫理とはやや隔たりがある.それは具体的には,患者個人の「自由」「尊厳」「権利」を最大限に尊重することである.その意味でODにおける人間主義は,医療倫理よりも「ケアの倫理」(Gilligan, C.)9)に親和性がある.著者がODのエビデンスの確立に期待するのは,単に手法の有効性を根拠づけることばかりではない.未来の精神医療において「対話」「ケア」「倫理」といった概念が再定義されることである.

 編  注:第118回日本精神神経学会学術総会教育講演をもとにした総説論文である.

 なお,本論文に関して開示すべき利益相反はない.

 本研究はJSPS科研費(19KT0001, 21K03083)の助成を受けた.

文献

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2) Andersen, T.: Reflecting processes: Acts of Informing and Forming. Guilford Publication, New York, 1995 (鈴木浩二監訳: リフレクティング・プロセス―会話における会話と会話―, 新装版. 金剛出版, 東京, 2015)

3) AndersenT.: トム・アンデルセン会話哲学の軌跡―リフレクティング・チームからリフレクティング・プロセスへ― (矢原隆行訳). 金剛出版, 東京, 2022

4) Anderson, H., Goolishian, H. A.: Human systems as linguistic systems: Preliminary and evolving ideas about the implications for clinical theory. Fam Process, 27 (4); 371-393, 1988 (野村直樹訳: 協働するナラティヴ―グーリシャンとアンダーソンによる論文 「言語システムとしてのヒューマンシステム」―. 遠見書房, 東京, 2013)
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7) Bergström, T., Seikkula, J., Alakare, B., et al.: The family-oriented open dialogue approach in the treatment of first-episode psychosis: nineteen-year outcomes. Psychiatry Res, 270; 168-175, 2018
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9) Gilligan, C. (川本隆史, 山辺恵理子, 米 典子訳) : もうひとつの声で―心理学の理論とケアの倫理―. 風行社, 東京, 2022

10) Harrow, M., Jobe, T. H., Faull, R. N., et al.: A 20-Year multi-followup longitudinal study assessing whether antipsychotic medications contribute to work functioning in schizophrenia. Psychiatry Res, 256; 267-274, 2017
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11) Martindale, B., Altwies, E.: The Parachute Project NYC-the project and outcomes of the Brooklyn mobile team. Open Dialogue for Psychosis: Organising Mental Health Services to Prioritise Dialogue, Relationship and Meaning (ed by Putman, N., Martindale, B.). Routledge, London, p.268-271, 2021

12) Moncrieff, J.: A Straight Talking Introduction to Psychiatric Drugs: The truth about how they work and how to come off them, 2nd ed. PCCS Books, Monmouth, 2020 (石原孝二, 松本葉子, 村上純一ほか訳: 精神科の薬について知っておいてほしいこと―作用の仕方と離脱症状―. 日本評論社, 東京, 2022)

13) 大井雄一, 斎藤 環: 声に出して読みたいオープンダイアローグ―読むODの活用法―. 精神看護, 26 (1); 50-60, 2023

14) Olson, M. E., Seikkula, J., Ziedonis, D.: THE KEY ELEMENTS OF DIALOGIC PRACTICE IN OPEN DIALOGUE: FIDELITY CRITERIA. Version1.1. 2014. (https://www.umassmed.edu/globalassets/psychiatry/open-dialogue/keyelementsv1.109022014.pdf) (参照2023-05-08)

15) オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン (ODNJP): オープンダイアローグ―対話実践のガイドライン第1版―. 精神看護, 21 (2); 105-132, 2018

16) オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン (ODNJP): 創始者が語るオープンダイアローグ―誕生の物語と未来への可能性―. ODNJP会報, 2; 22-31, 2018

17) Pocobello, R.: Researching whether Finnish Open Dialogue transfers to the Italian mental health system. Open Dialogue for Psychosis: Organising Mental Health Services to Prioritise Dialogue, Relationship and Meaning (ed by Putman, N., Martindale, B.). Routledge, London, p.259-263, 2021

18) Razzaque, R.: Dialogical Psychiatry: A Handbook For The Teaching And Practice Of Open Dialogue. Omni House Press, London, 2019

19) Razzaque, R.: The UK ODDESSI trial. Open Dialogue for Psychosis: Organising Mental Health Services to Prioritise Dialogue, Relationship and Meaning (ed by Putman, N., Martindale, B.). Routledge, London, p.248-251, 2021

20) 斎藤 環: オープンダイアローグとは何か. 医学書院, 東京, 2015

21) 斎藤 環, 森川すいめい, 西村秋生: オープンダイアローグ (開かれた対話) による統合失調症への治療的アプローチ. 精神科治療学, 32 (5); 689-696, 2017

22) 斎藤 環: オープンダイアローグの日本への導入に際して懸念されること. 精神科治療学, 33 (3); 275-282, 2018

23) Seikkula, J.: Open dialogues with good and poor outcomes for psychotic crises: examples from families with violence. J Marital Fam Ther, 28 (3); 263-274, 2002
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24) Seikkula, J., Olson, M. E.: The open dialogue approach to acute psychosis: its poetics and micropolitics. Fam Process, 42 (3); 403-418, 2003
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25) Seikkula, J., Trimble, D.: Healing elements of therapeutic conversation: dialogue as an embodiment of love. Fam Process, 44 (4); 461-475, 2005
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26) Seikkula, J., Arnkil, T. E.: Dialogical Meetings in Social Networks. Karnac Books, London, 2006 (高木俊介, 岡田 愛訳: オープンダイアローグ. 日本評論社, 東京, 2016)

27) Seikkula, J., Arnkil, T. E.: Open dialogues and anticipations: respecting otherness in the present moment. National Institute for Health and Welfare,, Helsinki, 2014 (斎藤 環監訳: 開かれた対話と未来. 医学書院, 東京, 2019)

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29) 下平美智代: 地域精神医療とオープンダイアローグ. オープンダイアローグ―実践システムと精神医療― (石原孝二, 斎藤 環編). 東京大学出版会, 東京, 2022

30) Shotter, J.: Social construction on the edge: 'Withness'-Thinking and Embodiment. Taos Institute Publications, Chagrin Falls. 2010

31) 浦河べてるの家: べてるの家の「当事者研究」. 医学書院, 東京, 2005

32) Von Peter, S., Lehmann, A., Greve, N., et al.: Open Dialogue in Germany-opportunities and challenges. Open Dialogue for Psychosis: Organising Mental Health Services to Prioritise Dialogue, Relationship and Meaning (ed by Putman, N, Martindale, B.). Routledge, London, p.147-153, 2021

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