Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文全文

第122巻第2号

※会員以外の方で全文の閲覧をご希望される場合は、「電子書籍」にてご購入いただけます。
特集 子どもを虐待したくてしているわけじゃない!―逆境体験に精神科医療はどう向き合うか―
精神科医療におけるトラウマインフォームドケア
亀岡 智美
兵庫県こころのケアセンター
精神神経学雑誌 122: 160-166, 2020

 近年,社会的にも注目されている子ども虐待の問題は,精神科医療とも密接なかかわりをもっている.精神科医療の患者の多くが子ども期に虐待を受けた既往があることが報告されている.また,精神科医療において,子ども虐待によって発症したPTSDが見逃されやすいことにも警鐘が鳴らされている.米国で発展したトラウマインフォームドケアは,狭義の治療とは異なり,一般の臨床家にも取り組めるケアの基本的枠組みである.トラウマインフォームドケアでは,トラウマを有する人への再トラウマ化の予防も重要視している.わが国の精神科医療においても,トラウマインフォームドケアを導入することが急務である.

索引用語:逆境的小児期体験, トラウマインフォームドケア, PTSD>

はじめに
 近年,子ども虐待は,医療保健・福祉・教育・司法など多くの領域において大きな課題となっている.子ども虐待などの逆境的小児期体験(adverse childhood experiences:ACEs)が,心身の健康や社会適応に大きな影響を与えることが明らかになってきたからである.すなわち,ACEsは子ども期だけではなく,成人期に至るまでの長期にわたる問題なのである8)
 一方,子ども虐待は,トラウマ(心的外傷)の観点からも捉えることができる.現在,児童虐待防止法で定められている虐待は,身体的虐待(児童の身体に外傷が生じ,または生じるおそれのある暴行を加えること),性的虐待(児童にわいせつな行為をすることまたは児童をしてわいせつな行為をさせること),ネグレクト(児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食または長時間の放置,保護者以外の同居人による虐待の放置その他保護者としての監護を著しく怠ること),心理的虐待(児童に対する著しい暴言または著しく拒絶的な対応,児童の同居する家庭内で配偶者などに対する暴力その他の行為を目撃させ児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと)である18).これらの虐待行為は,DSM-5の心的外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder:PTSD)の診断基準A項目(実際にまたは危うく死ぬ,深刻なケガを負う,性的暴力などの出来事を直接体験する,または目撃する)に相当する場合も少なくない2)
 ここでは,子ども虐待と精神科医療との関連を整理するとともに,精神科医療におけるトラウマインフォームドケア(trauma-informed care:TIC)の可能性について考えてみたい.

I.子ども虐待と精神科医療
 精神科には,「子どもを虐待してしまう」という養育者や,「子どもの頃に虐待されていた.今もそのことがつらい」という患者が時々受診する.一方,抑うつ障害群や不安症群をはじめ,さまざまな主訴で受診する患者のなかに,子ども期に虐待を受けた人たちが多く存在することが報告されている.精神科診断がついている臨床群において,子ども期に性的虐待を受けていた人は,女性で13~70%,男性で0~26%,子ども期に身体的虐待を受けていた人は,女性で31~74%,男性で29~78%であったと報告されている4)7).また,精神科の女性入院患者の51%が,子ども期に性的虐待を受けていたが,医療提供者のほとんどはそのことに気づいていなかったという報告もある6)
 一般的に,精神保健や薬物乱用治療システムにおいて,患者がサービスを求めるときに,現在や過去の被虐待歴を訴えたり,トラウマ治療を求めたりすることはほとんどないといわれている9).被害者であることを恥じていたり,信じてもらえないのではないか,自分のほうが悪かったと責められるのではないかと恐れていたりする場合もある.また,男性に多いパターンとして,孤立し引きこもってしまっているために,周囲に話したり助けを求めたりする機会がない場合もある.そして,これが最大のジレンマなのであるが,自ら精神科を受診していながら,「精神科の患者扱いをされたくない」「私は精神病ではない」という思いをもっている患者も多い.抑うつや不眠・悪夢その他のPTSD症状がつらくて何とかしてもらいたいと精神科の扉をたたくのだが,一方で「自分は悪くない」「自分は被害者だ」という思いがあり,精神科で何の説明もなく薬物を処方されると,「やはりあなたが悪い」と烙印を押されたように感じてしまうのである.このような患者は,静かに治療をドロップアウトしてしまうことが多い.

II.子ども虐待とPTSD
 子ども虐待とPTSDの関連も報告されている.子ども期に身体的虐待やネグレクト,レイプ被害を受けた人は,PTSDの生涯有病率が約20~65%と高率であることが判明している15).また,社会的養護を受けている子どものPTSD有病率は約15.7~24.9%であり,米国の復員兵と同等レベルだったという報告がある17)19).すなわち,子ども期の虐待は,戦闘体験と同じくらい過酷な体験であるといえる.
 精神科医療においてPTSDは,見逃されやすい疾患の1つである.米国の州立病院精神科の入院患者で子ども期に性的虐待を受けたことのある女性の66%がPTSDの診断基準に合致したが,誰もPTSDの診断は受けていなかったことが報告されている6).一般的に,精神疾患を有する人のトラウマ曝露率は68.5~97%であると報告されており,一般人口のトラウマの生涯経験率より高いことが判明している16)
 もともとPTSD自体が併存症の多い病態である15).統合失調症のPTSD併存率は12.4%1),物質使用障害で治療中の患者のPTSD併存率は12~34%(女性では30~59%)と報告されている20).つまり,子ども虐待を受けた患者やPTSDの患者は,すでに精神科医療のなかに数多く潜んでいるのである.
 PTSD症状が,子どもへの虐待行為に直接関係している例もある.例えば,侵入症状であるフラッシュバックや再演が,結果的に虐待の加害行為となってしまう場合である.例えば,自らも子ども期に身体的虐待を受けた体験を有し,PTSDを発症している母親が子育てをしていると仮定する.子育てにおいては,子どもが泣いたりぐずったりすることはよくあることである.子どものこれらの行動がリマインダー(ひきがね)となり,母親にフラッシュバックが起きることがある.この場合,母親の意識は自らが虐待されている子ども時代の場面に切り替わっており(フラッシュバック),そこでは自分自身が虐待されて泣いている.そうすると,わが子の泣き声と自分の泣き声が重なり,著しい混乱状態に陥り,何とかその場を逃れようとし,思い切り暴れる(再演).この行為が結果的にわが子への身体的虐待となるのである.こうなると,もう自分の力では止められなくなり,叩いている手が折れそうになるまで,あるいは,力尽きて座り込んでしまうまで身体的虐待は続いてしまう.このような母親に,「子どもを叩いてはいけない」「母親なら真心をもって子育てするべきだ」などの助言は,無効であるばかりか,再び母親にトラウマを与えてしまう(再トラウマ化)行為となる.

III.トラウマインフォームドケアの発展
 トラウマやACEsが,その後の人生に多様で甚大な悪影響を与えることが明らかになるにつれ,トラウマの視点に立った治療や支援が不可欠であるという考えがコンセンサスを得るようになった13)22).これがトラウマインフォームドケア(trauma-informed care:TIC)の基本概念である.
 TICとは,トラウマの影響を理解しそれにしっかりと対応するためのストレングスを基盤にした枠組みである.TICは,持続エクスポージャー療法などわが国でも治療効果が実証されている専門的なトラウマ治療の技術をもたない臨床家でも提供できる,新たなケアの枠組みである.TICでは,治療者と患者双方の身体面・心理面・感情面の安全が重視され,患者がコントロール感を取り戻しエンパワーされる機会を提供するものである11).また,治療や支援のすべての局面で,患者本人の安全・選択・コントロールが最優先される22).子ども虐待という理不尽な体験を強いられてきた患者にとって,治療や支援の開始時には特にこの点が重要になる.
 TICの概念は,主に米国で発展してきたが,その米国では,Great Smoky Mountains Study5)やACE study8)などの膨大な知見を踏まえ,2017年に「Trauma-informed care for Children and Families Act of 2017」が,2018年には「A resolution recognizing the importance and effectiveness of trauma-informed care」が,米議会を通過した.前者は,最良のTICを発展させるために米国各機関から構成される専門委員会を設置し,TICの普及と実装(implementation)を推進することを目的としている.また,今後もトラウマの影響を調査するために,米国保健福祉省が疾病予防管理センターの行動危険因子サーベイランスシステムを通して,ACEsに関するデータを収集し,さらに,いくつかの州で新しい介入方法の実証プロジェクトを開始するなど,今後のサービス提供を改善していこうというものである.後者は,連邦機関においては,TICの重要性や有効性を認識し,TICの実践を奨励するというものである.いずれにしても,米国では国を挙げて,TICの実装段階に入っているのである.
 翻ってわが国では,2014年頃に主に精神科看護領域でTICが紹介されるようになり12)14),その後,学校教育や児童福祉領域での実践が報告されるようになった.学術団体として最も早くTICの概念を取り入れたのは,日本精神科救急学会である.杉山23)による行動制限を最小化するための研究や,不穏興奮患者のなかにトラウマ歴を有する人たちが多いことに注目し,2015年には学会のガイドライン21)にTICの概念が取り入れられたことは先進的である.また,虐待された子どもを支援する最前線の現場である児童相談所でも,トラウマに関する職員研修を繰り返すことで児童心理司の支援姿勢に変化が生じ,TICの取り組みが進んだという報告がなされている3)

IV.精神科医療における再トラウマ化
 TICは,目に見えないトラウマを「見える化」するケアであるといえる.また,TICは,患者への再トラウマを予防するために発展してきた概念でもある.医療・保健福祉・教育・司法領域のさまざまなサービス機関で「通常業務」としてなされているさまざまな行為が,トラウマ歴やACEsを有する人たちの回復を妨げるばかりか,よかれと思って対応している行為が,結果的にそれらの人たちに再トラウマを与えてしまっていることに警鐘が鳴らされている13)22).例えば,精神科医療における隔離拘束や強制的な対応,医療における侵襲的な処置,児童福祉制度における虐待家族からの子どもの急な分離,教育や社会的養護のもとでの厳しい規律の実行,刑事司法における脅迫的な行為などである.これらの行為は,あまりに長く「通常業務」として実施されてきたために,支援者側はこれらの行為に潜む加害性に鈍感になっているのかもしれない.
 日常の精神科臨床において,自ら症状を訴えようとせず一見精神疾患にみえないPTSD患者に対して,適切な評価をすることなしに,「どこも悪くありません.もう受診する必要はありません」と伝える行為はどうだろうか.やっとの思いで受診した患者に,「拒絶された」という思いを抱かせないだろうか.子どもに身体的虐待をしてしまう母親から,もう自分では育てられないので児童養護施設に子どもを入所させたい,と相談され,「母親なら自分の手で子どもを育てるべきだ」と説得する行為はどうだろうか.自分の手で子育てできなければ母親失格,という烙印を押そうとしていないだろうか.子どもの頃の被虐待体験について語る患者に対して,「そんな昔のことは早く忘れてしまいなさい」と伝えることはどうだろうか.未整理の過去のトラウマ記憶に翻弄され,自分ではどうしてよいかわからない患者を,絶望の淵に突き落としてはいないだろうか.
 TICにおいては,このような臨床における再トラウマ化に気づくことが不可欠である(表1).

表1画像拡大

V.トラウマインフォームドケアの実際
 TICは,4つの「R」を実践することから始まるといわれている(表222).すなわち,トラウマの広範囲な影響と回復の過程を知る(Realize),患者に認められるトラウマのサインや症状に気づく(Recognize),適切な方法で対応する(Respond),そして,これら3つのRを実践することが,再トラウマ化の予防(Resist re-traumatization)につながると考えられているのである.
 またTICにおいて,患者の過去や現在のトラウマ歴を知ることが重要であると考えられている9).そのために,治療者や支援者は,頭のなかにトラウマの三角形(図1)を思い浮かべ,一人ひとりの患者について,三角形の頂点に位置する項目を埋めていく作業をするとよい.日常臨床では,最初はすべての項目が埋まらないかもしれないが,まず治療者や支援者がこの三角形に気づいたら,患者にもこの三角形のメカニズムを伝え,患者と治療者が共通のことばでトラウマについて語れるようになることがTICの第一歩である.すなわち,患者自身が悪いのではなく,トラウマのせいでうまくいかなかったのだ,ということを患者自身が理解することが重要なのである(図2).著者の経験では,「こころのケガ」という表現は,患者のスティグマをあまり刺激しない用語の1つであると思われる.
 最後に,トラウマの影響で,あるいは,PTSD症状のために,「自分の人生はもうダメだ」「過去は変えられない」と思い込んでいる患者に対して,「未来は自分の力で変えることができる」「トラウマによる症状をコントロールすることができる」ということを理解させ,そのうえで,薬物療法やその他の精神療法的かかわりに進んでいくことが望ましい(図3).このように,本来の精神科治療を導入する前に,十分なTICを実践することによって,初めて,患者は能動的に治療に関与することができるようになるのである.

表2画像拡大
図1画像拡大
図2画像拡大
図3画像拡大

おわりに
 Herman, J. L.10)は,トラウマとなる出来事は,個人と社会とが結びついているという感覚を離断してしまうと述べている.つまり,トラウマは,本来その人が有しているはずの,対人関係や社会との関係を断ち切ってしまうものなのである.精神科臨床においては,この断裂をつなぎ合わせるためのちょっとした工夫をすることで,従来提供してきた精神科医療を生かすことができるのではないかと思う.このような実践が,まさにTICなのである.

 なお,本論文に関連して開示すべき利益相反はない.

文献

1) Achim, A. M., Maziade, M., Raymond, E., et al.: How prevalent are anxiety disorders in schizophrenia? A meta-analysis and critical review on a significant association. Schizophr Bull, 37 (4); 811-821, 2011
Medline

2) American Psychiatric Association: Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th ed (DSM-5). American Psychiatric Publishing, Arlington, 2013 (日本精神神経学会 日本語版用語監修, 髙橋三郎, 大野 裕監訳: DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル. 医学書院, 東京, 2014)

3) 浅野恭子, 亀岡智美, 田中英三郎: 児童相談所における被虐待児へのトラウマインフォームド・ケア. 児童青年精神医学とその近接領域, 57 (5); 748-757, 2016

4) Bryer, J. B., Nelson, B. A., Miller, J. B., et al.: Childhood sexual and physical abuse as factors in adult psychiatric illness. Am J Psychiatry, 144 (11); 1426-1430, 1987
Medline

5) Copeland, W. E., Keeler, G., Angold, A., et al.: Traumatic events and posttraumatic stress in childhood. Arch Gen Psychiatry, 64 (5); 577-584, 2007
Medline

6) Craine, L. S., Henson, C. E., Colliver, J. A., et al.: Prevalence of a history of sexual abuse among female psychiatric patients in a state hospital system. Hosp Community Psychiatry, 39 (3); 300-304, 1988
Medline

7) Everett, B., Gallop, R.: The Link between Childhood Trauma and Mental Illness. Sage Publications, Inc., Rockville, 2001

8) Felitti, V. J., Anda, R. F., Nordenberg, D., et al.: Relationship of childhood abuse and household dysfunction to many of the leading causes of death in adults. The Adverse Childhood Experiences (ACE) study. Am J Prev Med, 14 (4); 245-258, 1998
Medline

9) Harris, M., Fallot, R. D.: New Directions for Mental Health Services: Using Trauma Theory to Design Service Systems. Jossey-Bass, San Francisco, 2001

10) Herman, J. L.: Trauma and Recovery. Basic Books, New York, 1992 (中井久夫訳: 心的外傷と回復. みすず書房, 東京, 1996)

11) Hopper, E. K., Bassuk, E. L., Olivet, J.: Shelter from the storm: trauma-informed care in homelessness services settings. The Open Health Serv Pol J, 3 (2); 80-100, 2010

12) 石井美緒: トラウマインフォームドケア (トラウマを念頭に置いて臨むケア). 精神看護, 17 (1); 92-93, 2014

13) 亀岡智美, 瀧野揚三, 野坂祐子ほか: トラウマインフォームドケア―その歴史的展望―. 精神経誌, 120 (3); 173-185, 2018

14) 川野雅資: Trauma Informed Care (トラウマ・インフォームド・ケア). 看護実践の科学, 41 (1); 52-59, 2016

15) Kessler, R. C., Sonnega, A., Bromet, E., et al.: Posttraumatic stress disorder in the National Comorbidity Survey. Arch Gen Psychiatry, 52 (12); 1048-1060, 1995
Medline

16) 國分恭子, 松本和紀: 精神病におけるトラウマ: 最近の研究の概観. トラウマティック・ストレス, 15 (1); 39-48, 2017

17) Kolko, D. J., Hurlburt, M. S., Zhang, J., et al.: Posttraumatic stress symptoms in children and adolescents referred for child welfare investigation: a national sample of in-home and out-of-home care. Child Maltreat, 15 (1); 48-63, 2010
Medline

18) 厚生労働省: 児童虐待の防止等に関する法律 (https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv22/01.html) (参照2019-07-22)

19) Kulka, R. A., Schlenger, W. E., Fairbank, J. A., et al.: Trauma and the Vietnam War Generation: Report of Findings from the National Vietnam Veterans Readjustment Study. Brunner Mazel Publishers, New York, 1990

20) 松本俊彦: 物質使用障害. トラウマティック・ストレス, 15 (1); 49-57, 2017

21) 日本精神科救急学会監修, 平田豊明, 杉山直也編: 精神科救急医療ガイドライン2015年版 へるす出版, 東京, 2015

22) Substance Abuse and Mental Health Services Administration: SAMHSA's Concept of Trauma and Guidance for a Trauma-Informed Approach. HHS Publication No. (SMA) 14-4884. 2014 (大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター, 兵庫県こころのケアセンター監訳: SAMHSAのトラウマ概念とトラウマインフォームドアプローチのための手引き. 2018)(www.j-hits.org/child/pdf/5 samha.pdf#zoom=100)(参照2019-07-22)

23) 杉山直也: 行動制限最小化に関する研究の報告. 厚生労働科学研究費補助金 (障害者対策総合研究事業), 精神科救急医療における適切な治療法とその有効性等の評価に関する研究 (H23-精神-一般-008) 平成25年度総括・分担研究報告書 (研究代表者: 伊藤弘人). 2014

Advertisement

ページの先頭へ

Copyright © The Japanese Society of Psychiatry and Neurology