Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文全文

第120巻第11号

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特集 児童期のADHD と成人期のADHD の連続性について
注意欠如・多動症発症のエピジェネティクス仮説―成人期発症と児童期発症との違いの解明に向けて―
今村 明1), 金替 伸治1), 山本 直毅1), 船本 優子1), 田山 達之2), 山口 尚宏2), 黒滝 直弘3), 小澤 寛樹1)2)
1)長崎大学病院地域連携児童思春期精神医学診療部
2)長崎大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経学
3)香川大学医学部臨床心理学科
精神神経学雑誌 120: 1018-1026, 2018

 エピジェネティクスとは,DNA配列の変化ではなく,DNAのメチル化やヒストン蛋白の化学修飾,ノンコーディングRNAによる制御などによって,遺伝子発現が変化する現象である.近年発表された3つの大規模疫学研究により,幼少時に発症する注意欠如・多動症(ADHD)とは別に,生物学的に異なるものとして成人期に発症するADHDもあるのではないかという疑問が提示されている.成人期に発症するADHDがあると仮定した場合,エピジェネティクスのメカニズムが関与している可能性があるものと考え,検証を行った.ADHDの遺伝率の研究からは,ADHDの発症に遺伝要因と環境要因の両方が関与していることが示されている.原因遺伝子についての研究では,ADHD発症にはモノアミン系の遺伝子や神経栄養因子関連遺伝子など多数の遺伝子が関与していることが示されている.またADHD発症のエピジェネティスク仮説については,母親の喫煙や飲酒,幼児期の心理社会的ストレスなどがエピジェネティック変化を起こし,ADHD類似の表現型を発現するという,この仮説を支持する研究報告が少しずつ増えている状況である.本稿では,ADHDのエピジェネティクス仮説について概説し,ジェネティクスとエピジェネティクスの両面から成人期ADHDの発症のメカニズムについて考察を行う.

索引用語:ADHD, エピジェネティクス, 遺伝要因, 環境要因, 神経発達症>

はじめに
 精神の障害(mental disorders)の多くは,生まれ(遺伝要因)と育ち(環境要因)の双方の影響で発症するものと考えられる.近年では,統合失調症や自閉スペクトラム症などに対して盛んに分子遺伝学的研究が行われており,かなりの成果が上がっているが,環境要因が発症にどのように影響するかについてはまだまだわかっていないことが多い.環境要因の発症に対する影響については,特にエピジェネティクスの機序が注目されている.
 2015~2016年に発表された3つの大規模疫学研究2)10)38)より,注意欠如・多動症(attention deficit hyperactivity disorder:ADHD)は,幼少時に発症するものと成人期に発症するものに分かれるのではないか(遺伝学的に異質なものではないか)という疑問が提示されている.上記のような状況から,幼少時発症のADHDは主としてジェネティクス(一般的な意味での「遺伝学」)の関与が大きく,成人期発症のADHDはエピジェネティクスの関与が大きいという仮説も考えられる.本稿では,ADHDのエピジェネティクス仮説について概説し,ジェネティクスとエピジェネティクスの両面から成人期ADHDの発症のメカニズムについて考察を行う.

I.エピジェネティクスとは
 エピジェネティクスとは,接頭語でover,aboveなどの意味がある“epi”と“genetics”が合わさった言葉で,かつては「後成的遺伝学」と訳されることもあった.一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)やコピー数多型(copy number variation:CNV)などのようなDNA配列の変化ではなく,DNAのメチル化やヒストン蛋白の化学修飾などによって,遺伝子発現が変化する現象である22)49).この2つの機序は単独に働く場合もあるが,相互に影響しあう場合もある.一般的にはヒストン蛋白の化学修飾のほうが,DNAのメチル化に比べるとダイナミックに変動するものと考えられている.最近ではノンコーディングRNAによる制御もエピジェネティクスに加える場合が多くなってきている12)
 1つの受精卵からさまざまな組織の細胞が分化するのも,一卵性双生児の形質の違いも,このエピジェネティクスの機序が働いているものと考えられている.われわれの研究グループでは以前より一卵性双生児の精神疾患不一致例を対象として,エピジェネティクスの研究を行ってきた50).これまで癌6)や先天性疾患34)などさまざまな領域で,エピジェネティクスが発症にかかわることが確認されており,2型糖尿病39),うつ病42)などさまざまな疾患でその病因にエピジェネティクスが影響している可能性が示唆されている.以前から被虐待児のストレス耐性低下にエピジェネティクスが関与している可能性を示す論文35)51)は多く,最近では神経発達症の発症機序としてエピジェネティクスを想定した論文33)47)も散見される.
 食物摂取量の不足がエピジェネティック変化を引き起こすということも報告されている.1944年のオランダ飢餓を経験した人々は,数十年たった後もIGF2遺伝子のメチル化が少なかったという報告がある.人生早期の環境が,エピジェネティック変化を引き起こし,その影響が生涯持続することが示されている20)
 また,近年DOHaD(developmental origins of health and disease)という概念が提唱されている4).これは,胎芽期・胎生期から出生後の発達期における種々の環境因子が,成長後の健康や種々の疾病発症リスクに影響を及ぼすという考え方である.また,生活習慣病をはじめとする非感染性の慢性疾患をnon-communicable diseases(NCDs)と呼び,その発症の機序としてDOHaDが重要であるということもいわれている.例えば統合失調症や双極性障害は,2型糖尿病,脂質異常症などと合併率が高く,共通した胎生期および出生後短時間に起こったエピジェネティック変化に由来するという仮説も示されている31).ADHDもこのような考え方があてはまるのではないかと思われる.

II.ADHDの遺伝率
 遺伝率とは,ある形質の発現に遺伝要因がどのくらい関与しているかという割合であるが,一般的に一卵性双生児(ゲノムが100%近く一致)と二卵性双生児(ゲノムが50%近く一致)の診断一致率から求められることが多い.ADHDについてもこれまでさまざまな形で遺伝率について報告されてきた.児童思春期のADHDの遺伝率としては20の双生児研究から,76%(60~90%)という結果が示されている15).一方で成人のADHDの遺伝率は30~40%と低く報告されている7)45).これに関しては評価者の違いによるバイアスの影響が考えられている.つまり児童思春期では親か担当する教師が評価者となり,成人期では自己評価式の質問紙が使用されることが多い.成人のADHDで自己評価式質問紙を使用した研究では,有症率は,不注意症状37%,多動性・衝動性症状38%28)であった.また臨床データによる研究としては,成人期ADHDの遺伝率72%29)という報告がある.このように評価者効果8)36)についての検討は重要である.
 近年では,双生児は胎内環境を共有していることもあり,双生児による遺伝率の推定には限界がある,という意見もある46).また,成人発症で遺伝的背景の少ないADHDの一群が存在するのではないかという議論38)もあり,ADHDの遺伝率については今後も検討が必要と思われる.

III.ADHDの分子遺伝学的研究
 ADHDに対して分子遺伝学的手法を用いて行った研究は多数存在する11)表1に示す通り,連鎖研究で多数の座位との連鎖が報告されているが11)32),複数の研究ですべて有意な結果が示されている座位はない.またゲノムワイド関連解析(genome wide association study:GWAS)などの関連研究でも,神経伝達物質関連遺伝子,神経栄養因子関連遺伝子,その他のシナプス関連遺伝子など,さまざまな候補遺伝子が示されているが16)17),他の精神の障害と同様に,原因遺伝子とはっきりと特定されているものはない.また稀なCNVも,自閉スペクトラム症や統合失調症ほどではないが,一般人口よりは多いという知見が示されている14)44)
 このようにADHDの発症に遺伝要因が関与していることに関してはさまざまなエビデンスがあるが,まだ確定的なことはわかっていないのが現状である.

表1画像拡大

IV.ADHDの発症への環境因子の影響,特にエピジェネティクスについて
表2にADHDとの関連が疑われる環境因子を示す5)19)37)43).このなかで特にエピジェネティクスとの関連の可能性がある喫煙,アルコール,心理社会的ストレスの影響について以下に述べる.

1.喫 煙
 タバコの煙はニコチンだけでなく約250種類の化学物質を含む.一酸化炭素やシアン化水素,ブタン,ベンゼンなどの気体や,鉛,クロム,ヒ素,カドミウムなどの重金属などである40).妊娠中の母親の喫煙が胎児の神経発達に影響することはよく知られている.11の疫学研究のレビューでは,母親が喫煙しているとADHDの子どもが生まれるオッズ比は2.39と高値であった30).また,副流煙も子どもの脳にさまざまな影響を引き起こすといわれている.学習の困難,構造的な脳機能の変化とともにADHD症状(限局性学習症や素行症の症状も)を引き起こすという報告がある24)
 妊娠中の喫煙とDNAメチル化についてJoubert, B. R.らは,13のコホートの6,685名を対象としてエピゲノムワイド関連解析(ゲノムワイドにエピジェネティック変化をみる解析法)のメタ解析を行い,2,000以上の遺伝子で,妊娠中の喫煙の影響としてのDNAメチル化がみられたことを報告している23).今後も,妊娠中の喫煙とエピジェネティクス,ADHDの関係についての研究が続けられるものと思われる.

2.アルコール
 母親の妊娠中の飲酒が胎児に及ぼす影響として,胎児性アルコールスペクトラム障害(fetal alcohol spectrum disorder:FASD)が知られている21).FASDは,①胎児性アルコール症候群(fetal alcohol syndrome:FAS),②部分的胎児性アルコール症候群(partial fetal alcohol syndrome:PFAS),③アルコール関連神経発達症(alcohol-related neurodevelopmental disorder:ARND),④アルコール関連先天性障害(alcohol-related birth defects:ARBD)を含み,FASでは顔面の小奇形(短い眼瞼亀裂,上唇が薄い,人中が長く縦溝がない),成長発達の遅延,脳の成長の遅延,神経・行動の障害(neurobehavior impairment)が基準となっている21).特にFAS,PFAS,ARNDでは実行機能障害,注意欠如,衝動のコントロール困難などの症状を含む場合があるため,ADHDと関連が深いと考えられている.
 親のアルコール摂取と子どものADHD発症については,以下のような報告がある.母親がアルコールを摂取した際の影響として,胎生期のアルコールの曝露がマウスやラットでADHD様の行動特性を示し,同時にDAT発現増加,MeCP2の発現減少が前頭皮質や線条体でみられることが報告されている25).また父親のアルコールへの曝露は,精子に影響を与え,子の大脳におけるDATのプロモーター領域の異常なメチル化を引き起こすという報告がある26).以上のように,親のアルコール摂取の影響による子どものエピジェネティック変化が報告されている.

3.虐待などの心理社会的ストレス
 以前から親の不適切な養育の影響で脱抑制型の愛着障害が起こり,ADHD様の症状を呈することが知られていた.DSM-5でもADHDの鑑別診断として,反応性アタッチメント障害が挙げられており,また脱抑制型対人交流障害の鑑別診断,併存診断にそれぞれADHDが挙げられている3).成人の双生児に対して子どものころの虐待体験とADHD症状について質問紙を用いて尋ねると,一卵性,二卵性にかかわらず,有意な相関がみられたという報告もある9)
 カナダのマギル大学のMeaney, M.らのグループは,子ラットを舌でなめたり(licking),毛づくろいをしたり(grooming)する養育行動が多い群と少ない群に母ラットを分けて,養育行動が少ない群の子ラットは,海馬のグルココルチコイド受容体のプロモーター領域のメチル化がみられ,遺伝子発現が抑制されていることを報告した51).このことからネグレクトなどの虐待を受けている状態では,ストレス耐性のために重要な役割を果たすグルココルチコイド受容体の遺伝子発現が低下し,ストレス耐性が低くなることが考えられた.その後,同グループは,死後脳の研究を行い,幼児期に虐待を受けたヒトの脳では,虐待を受けていないヒトの脳と比べて,海馬でのグルココルチコイド受容体のプロモーター領域にDNAメチル化がみられ,グルココルチコイド受容体のmRNAが低下していることが示された35).これによって,動物だけではなくヒトでも上記のような状態が起こっていることが示され,また幼児期の出来事が心理的な記憶だけではなく,分子生物学的記憶として長期にわたって持続していることが示された.
 最近ではセロトニン3A受容体遺伝子(5-HT3AR)のエピジェネティック変化は,幼児期の不適切な療育やパーソナリティ障害,双極性障害などとの関連があるという報告もあり41),子どものころの養育環境がエピジェネティック変化を起こし,ADHD症状につながっていくという仮説はこれからもさまざまな形で検証されるものと思われる.

表2画像拡大

V.最近のADHDのエピジェネティクス研究と成人期ADHD発症のメカニズムについての考察
 最近では,ADHDにエピジェネティック変化があるものと考えて行われた研究が,比較的多くみられる.ドパミントランスポーターの遺伝子であるSLC6A3のDNAメチル化の状態を新しいバイオマーカーとして診断や治療に役立てるという試みも示されている1).またDRD4のメチル化の状態が,ADHDの多動の問題よりも認知機能の問題(不注意症状)と強い関連があることを示す報告もある13).異常なマイクロRNA(miR-34c)の発現が,エピジェネティックな機序でMETNOTCH2HMGA2などいくつかの遺伝子発現を調整し,ADHDの発症の一因となるという報告もある18)
 このようにADHDの発症にエピジェネティクスが関与している可能性を考慮すると,成人期発症のADHDについて,十分なエビデンスはないものの,以下のような可能性も考えられる.ADHDの発症には,遺伝要因と環境要因がどちらも関与していると考えられる.また環境要因には,直接的な関与とエピジェネティクスの機序を介した関与が考えられる.児童期のADHDの発症に関しては,生来の遺伝要因(主としてSNPやCNVなどのDNA配列の変異による遺伝子発現の変化)の関与があり,それに胎生期,幼児期の環境要因の影響(ニコチンやアルコールなどの直接的作用と一部は妊娠中の喫煙や飲酒などの影響によるエピジェネティック変化の可能性あり)も加わる可能性がある.一方,成人期のADHDの発症は,上記の要因に加えて後天的な環境要因(食事などの直接的作用と一部は心理社会的ストレスなどの影響によるエピジェネティック変化の可能性あり)が関与している可能性も考える.

おわりに
 本稿では,成人期ADHDの発症にエピジェネティクスが関与している可能性を論じた.しかしこれはあくまで仮説の1つであって,成人期ADHDの発症をどのように捉えるかについては,さらなる検討が必要である.はじめに挙げた3つの論文の一部には「評価者効果」の影響も考えられるし,遺伝的な異質性については分子遺伝学的手法を用いた数多くの検討が必要である.
 神経発達症の遺伝要因と環境要因の関係については,以下のような考え方もある.ある人が神経発達症の特性を強くもっていても,必要な支援が受けられたりして,保護的環境にある状態ではその特性は目立たないが,保護的ではない環境となるとその特性が際立って診断可能の状態となる場合がある27).成人期ADHDの発症に関しては,このように環境の変化により発症閾値を超える場合もあることを考慮すべきと思われる.
 ADHDはかつてMBDと呼ばれていたもの48)〔微細脳損傷(minimal brain damage)あるいは微細脳機能不全(minimal brain dysfunction)〕と重複する概念だが,本稿で示したようにかなりの割合で遺伝要因があり,またエピジェネティックな要因の関与の可能性もあるため,脳の問題としてだけではなくゲノムあるいはエピゲノムの問題として捉える必要がある.ADHDの発症のメカニズムについて,今後もジェネティクス,エピジェネティクスの両面から検討していくべきと考える.

利益相反
 今村明の開示すべきCOI関係にある企業などは以下の通りである.
 講演料,監修料等:日本イーライリリー株式会社,ヤンセンファーマ株式会社,塩野義製薬株式会社
 金替伸治,山本直毅,船本優子,田山達之,山口尚宏,黒滝直弘,小澤寛樹に関しては,本論文に関連して開示すべき利益相反はない.

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