日本精神神経学会精神保健福祉法委員会は,これからの精神科入院における患者の権利擁護について検討し,アドボケイト制度についての見解を作成中である.この制度を実効性のあるものとするために,行政や医療機関から独立した権利擁護センターの設立や,登録アドボケイトの育成と派遣,アドボケイトに関する地域協議会の設立,権利擁護に関する普及啓発活動などの実施を精神保健福祉法に位置づけることを提案する予定である.精神医療審査会と合わせて精神科入院患者の権利擁護制度が改善し,精神科医療の全体の向上や,メンタルヘルスの普及啓発にもつながるものと考える.
日本精神神経学会精神保健福祉法委員会が考えるアドボケイト制度
国立国際医療研究センター国府台病院精神科
精神神経学雑誌
125:
300-304, 2023
https://doi.org/10.57369/pnj.23-044
https://doi.org/10.57369/pnj.23-044
<索引用語:権利擁護, 精神科入院, アドボケイト, 精神保健福祉法>