Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第123巻第8号

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資料
rTMSはうつ病治療の選択肢となりうるか―大阪医科薬科大学病院での実際の運用状況―
犬山 麻亜弥, 今津 伸一, 金沢 徹文
大阪医科薬科大学病院精神神経科
精神神経学雑誌 123: 468-474, 2021
受理日:2021年3月11日

 2019年6月よりうつ病への反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)が保険収載されたことを受け,大阪医科薬科大学病院精神神経科でもrTMS治療を導入している.日本精神神経学会によるrTMSの適正使用指針に則り,実施基準を満たすようスタッフが講習会を受講した.購入したNeuroStar TMS治療装置(Neuronetics社,USA)を稼働させるために設置場所にも工夫を行い,すでに同機器により10名以上の患者の治療を行い,現在も同機器による治療依頼を多くいただいている.本稿では,治療導入までの工夫や過程,また奏効した経験症例や治療データを紹介し,rTMS治療の導入を検討している他施設の参考となることをめざした.同治療の普及により,これまでの薬物治療で十分な治療効果が得られなかった症例において,さらなる社会復帰や自己効力感の回復が可能となることが望まれている.

索引用語:rTMS, うつ, 保険診療, NeuroStar TMS, 左背外側前頭前野>
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