Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第120巻第9号

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連載 精神科多職種チームの協働
日本精神神経学会 多職種協働委員会 企画
第12回
理学療法士の特性や役割,活かし方について
竹内 新治
NTT東日本関東病院リハビリテーション科医療技術主任(理学療法士)
精神神経学雑誌 120: 828-834, 2018

 理学療法士(PT)は身体機能のアセスメントならびにリハビリテーション(理学療法)の実施を通じ,疾病などによる機能低下や障害から機能回復を図ることに携わる専門職である.以前は理学療法の施行に従事するだけの役割であったが,チーム医療の考え方が広く浸透し,チームの一員としてPTの役割が広がる傾向にある.精神科領域にかかわらず,機能低下が発生した場合,迅速な理学療法介入をもって機能低下を少しでも防ぎ,病状の回復に合わせて活動を増やしていく環境を整えることが早期の退院や社会復帰につながる.精神科領域の理学療法は身体と精神の両面についての理解が必要であり,PTだけでスムースに機能訓練を実施できるとは限らない.PTが行う理学療法への多職種による理解,PTが理学療法実施で難渋している場合は多職種との情報交換が重要となってくる.また,機能回復は理学療法だけでなく日常生活場面での活動が重要であり,各動作での環境設定や介助方法,活動量などについて関連職種の情報を集約して最善の活動を引き出していくことが原疾患や身体機能の改善に役立つ.

索引用語:理学療法, 多職種連携>
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