Advertisement第115回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第120巻第7号

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連載 精神科多職種チームの協働
日本精神神経学会 多職種協働委員会 企画 第7回
心理職のかかわり―心理検査―
河西 有奈
白峰クリニック(臨床心理士)
精神神経学雑誌 120: 601-608, 2018

 精神科臨床における多職種チームのなかで,心理職が行う業務の主たるものの1つに心理検査を使った心理アセスメントがある.本稿では,「心理アセスメントとは何か,心理検査の種類,検査のオーダーからフィードバックまでの流れ」といった基本的なところから,「検査結果を共有するときのポイント,多職種チームによる検査の活用,検査によって起こり得る臨床的な変化」など応用的な機能にも言及する.知的水準や病態水準などのアセスメントは診察でも行われているが,それらの情報に加えて,心理検査は客観的に数量化された情報や,言語表現だけではみえにくい無意識的な願望や防衛,不適応パターンや自我機能などの情報を提供する機能ももっている.そのような心理検査からもたらされる情報や視点を,是非とも治療に役立ててもらえればと思う.一方でその活用には「検査者の経験値,技術,力量に差がある」との指摘や,「求められているものと応えているもののズレ」「実施・分析にかけられる時間や,他職種と共有する時間が十分でないなど現場の現実」など,さまざまな課題もある.心理検査がより有効に活用されるためには,心理職が自らの力量を常に高める努力をすることは言うまでもないが,他職種から「検査によって知りたい情報やポイント」を伝えていただき,心理職は「そのニーズに応えた検査結果と治療に活かせる情報を伝える」ことが実現される相互コミュニケーションも重要であると考える.

索引用語:心理アセスメント, 心理検査, 多職種チームによる心理検査の活用, 相互コミュニケーション>
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