Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第120巻第3号

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特集 神経症性障害はどこまで薬物療法で治せるのか―その限界と多角的治療の実際,そして可能性―
全般不安症/全般性不安障害(GAD)はどこまで薬物療法で治せるのか
大坪 天平
東京女子医科大学東医療センター精神科
精神神経学雑誌 120: 205-212, 2018

 全般不安症/全般性不安障害(GAD)は,慢性的にコントロールできない心配(予期憂慮)によって,睡眠障害,筋緊張などの身体症状や集中困難をきたす障害で,深刻な社会的・職業的機能障害,他の精神疾患や身体疾患とのcomorbidity,自殺の危険性の増大につながると考えられている.GADの治療において,エビデンスのあるものは選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)とセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)を中心とした薬物療法と認知行動療法である.本稿ではHarvard South Shore ProgramのGADに対する薬物療法アルゴリズムをベースに論旨を進めていく.GADは元来,多元的な疾患であり,薬物療法のみでは限界があるのは明らかであり,多元的アプローチが必要と考えられる.

索引用語:全般不安症, 薬物療法, SSRI, SNRI, プレガバリン>
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