Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第118巻第5号

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特集 精神科専門医制度の構築に向けて
日本専門医機構のもとでの精神科専門医制度の概要
武田 雅俊1)2)
1)藍野大学学長
2)日本精神神経学会理事長
精神神経学雑誌 118: 311-320, 2016

 日本精神神経学会では第111回大阪大会の代議員総会において,日本専門医機構のもとで新しい精神科専門医制度を構築するとの方針を決定し,日本専門医機構との協議を繰り返した後に,2015年11月に臨時代議員総会を開催し,日本専門医機構が提示する方針に則った「精神科専門研修プログラム整備基準」と「精神科専門医更新基準」を承認し,両基準に基づいた新しい精神科専門医制度の規則とその細則を決定した.日本専門医機構が提示しているスケジュールでは,2016年度の前半に研修プログラムを公示し,夏から秋にかけて各プログラムへの専攻医を募り,2017年4月からは新しい制度下での専門研修を始めることとなっている.2020年からは,これまでの学会による認定に変わって,日本専門医機構による認定に移行する.2019年度までは,これまでと同様に精神神経学会専門医としての更新も専門医機構による更新も両方とも受け付けるが,2020年以降は専門医機構により提示された更新要件を満たして,日本専門医機構認定の専門医に移行することになる.日本精神神経学会においては,専門医常任委員会,専門医制度委員会を中心として新しい専門医制度を始めるための準備を重ねてきたが,2016年2月現在,研修プログラムの応募を受け付ける段階となった.今後,提出された研修プログラムを審査し,機構の承認を受けた研修プログラムを公表し,専攻医を募集し,いよいよ来年度からの研修を開始することとなる.次世代を担う精神科医の養成は,学会だけでなく精神医学・精神科医療にかかわるすべての者にとって重要な課題であり,すべての精神科医の理解と協力を得て,内容のある精神科専門医制度を構築したいと思っている.本稿では現時点での準備状況を報告するとともに,新しい精神科専門医制度についての考え方を述べた.

索引用語:研修施設群, 研修プログラム, 精神科専門医, 日本精神神経学会, 日本専門医機構>
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