Advertisement第117回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第117巻第11号

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症例報告
強迫関連症(Obsessive-Compulsive and Related Disorders:OCRD)を複数併存していた1例
有川 綾子1)3), 三戸 宏典2), 本山 美久仁1), 山西 恭輔1), 林田 和久1), 前林 憲誠1), 松永 寿人1)
1)兵庫医科大学病院精神科神経科学講座
2)一般財団法人仁明会仁明会病院
3)医療法人尚生会加茂病院
精神神経学雑誌 117: 893-901, 2015
受理日:2015年4月6日

 強迫症および関連症群(OCRD)は,1990年に提唱された強迫スペクトラム概念を基盤とし,DSM-5より新たに導入されたカテゴリーである.これは強迫症(OCD)を中心に,醜形恐怖症(BDD),ためこみ症(HD),皮膚むしり症(SPD),抜毛症(HPD)など,とらわれや繰り返し行為を中核症状とするものから構成される.しかしOCRD内の異種性も明らかで,BDDあるいはHDにみられる繰り返し行為は,不安増大にかかわる認知的プロセスが介在し,不安軽減を意図している.一方,SPDやHPDのものは,認知的要素に乏しく,行為は緊張緩和を目的とし,衝動性や習慣性が特徴となる.このように,OCRDカテゴリーの妥当性,あるいは障害間の相互関連については,いまだ十分に検証されているとは言い難い.今回我々は,複数のOCRDの併存を認めた1例を経験したので,患者の同意のもと若干の考察を交え報告したい.

索引用語:強迫症, 醜形恐怖症, 皮膚むしり症, 抜毛症, ハビットリバーサル>
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