周産期には気分障害,不安障害,精神病性障害など,多彩な精神障害が認められる.最近では,こうした精神障害の危険因子や発病時期に関したエビデンスが明らかになっている.そのため,地域ケア・サービスは,こうしたリスクの高い女性に対する早期からの予測と検出の活用に着目している.さらに,各地域においては,通常サービス,母子保健サービス,メンタルヘルス・サービス,地域支援サービスを提供しながら,枠組みを超えて多職種の専門家により周産期メンタルヘルス・サービスを展開することが重要である.
周産期メンタルヘルス・ケア体制の国内外比較
三重大学保健管理センター・大学院医学系研究科
精神神経学雑誌
116:
990-995, 2014
<索引用語:周産期精神医学, 周産期うつ病, 地域型リエゾン・サービス, スクリーニング>