周産期は心理的に安定した時期ではなく,気分障害や不安障害が認められる.さらに,ボンディングの障害や児童虐待という,周産期に特有の心理的問題が存在する.これらの心理不適応の原因としてさまざまな心理社会的要因が研究されている.周産期の治療では薬物療法に比べ,心理療法が重要である.また,産後うつ病を事前に予防する取り組みも活発に行われるようになった.
周産期メンタルヘルスの臨床と研究における心理社会的アプローチの役割
北村メンタルヘルス研究所
こころの診療科きたむら醫院
名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野
こころの診療科きたむら醫院
名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野
精神神経学雑誌
116:
1005-1011, 2014
<索引用語:周産期精神医学, 周産期うつ病, ボンディング障害, 心理療法>