ヒドロキシジン塩酸塩は不眠症状に対して経静脈的に投与できる鎮静薬として慣習的に使用されているが,せん妄に関する知見は十分ではない.本研究では,2019年から2022年に藤沢市民病院へ待機的手術目的で入院し手術後に集中治療室へ入室した70歳以上の患者を対象とし,ヒドロキシジン塩酸塩25 mg点滴投与と術後せん妄発生の因果関係について検討した.全対象患者のなかから手術直後から手術2日後までのせん妄発症有無により2群に分け,そのなかから年齢と性別でマッチングし「せん妄群」と「非せん妄群」を1:5の割合で抽出するcase―control studyを実施した.先行研究で術後せん妄のリスク因子として報告されている認知症既往,身体的拘束,創部痛を説明変数として条件付きロジスティック回帰分析を行った結果,ヒドロキシジン塩酸塩25 mg投与は術後せん妄発症に統計学的有意差を認めなかった(OR 0.289,95%CI 0.080~1.040,P=0.058).以上より,術後患者へのヒドロキシジン塩酸塩25 mgの投与はせん妄を発症させるリスク因子とはならなかった.
2)東京薬科大学薬学部
https://doi.org/10.57369/pnj.25-087
受付日:2024年11月14日
受理日:2025年2月17日
はじめに
せん妄は,一般病棟や集中治療室などで頻繁に認められる症候群である.せん妄の発症要因としてLipowski, Z. J. は脳機能の脆弱性を表す「準備因子」,環境要因やストレス要因を表す「促進因子」,単一でせん妄を起こしうる「直接因子」の3つの因子に分け,これらの因子が積み重なりせん妄を発症する考えを提唱した17).入院患者に関しては,高齢や認知症などの準備因子,入院生活による環境変化や身体的または心理的苦痛などの促進因子,感染症や循環不全などの直接因子を抱える場合が多い.そして,直接因子には手術や一部の薬剤も含まれる.
術後せん妄は,心臓手術後で11~46%,非心臓手術後で13~50%,整形外科手術後で12~51%で発症し10),手術後に集中治療室へ入室する高齢者の87%で発症する23)と報告がある.また,薬剤に関しては,抗コリン薬や抗パーキンソン病薬などがせん妄を誘発する18)ことから,アセチルコリンやドパミンなどの神経伝達物質がせん妄に関与していると考えられている.
ヒドロキシジン塩酸塩は第一世代のヒスタミンH1受容体のインバースアゴニスト16)であり,抗アレルギー性緩和精神安定剤として使用されている.また,脳内移行性が高く鎮静作用をもつ12)ことや,経静脈的に投与できる利点もあり,不眠を訴える入院患者にも使用される.そして,成人の不眠症に対するヒドロキシジン塩酸塩について,睡眠潜時の減少,中途覚醒の減少,主観的な睡眠の質の改善などの有効性が報告されている3).しかし,抗コリン作用を有する6)21)22)と報告されていることから,せん妄発症や認知機能低下などが現れる可能性があるためBeers criteriaⓇで「抗コリン作用を有し,高齢者において潜在的に不適切な医薬品」と記載されている26).一方,ヒトのムスカリン受容体に対する親和性のデータはないが,動物の脳組織におけるムスカリン受容体では親和性が低い15)25)との報告がある.
西村らは心臓血管外科手術患者の術後せん妄の入院中の発症について,ヒドロキシジン塩酸塩単剤投与はせん妄発症に関与する独立したリスク因子であった20)と報告している.しかし,ヒドロキシジン塩酸塩がせん妄のために投与されたのか,あるいは投与後にせん妄を発症したのか確認することおよび因果的解釈をすることは困難であると考えた.そこでわれわれは,待機的手術目的で入院し,手術後に集中治療室へ入室した高齢患者を対象に,これまで報告されているリスク因子を説明変数として調整したうえでヒドロキシジン塩酸塩投与と術後せん妄発生の因果関係を検討したので報告する.
I.方法
1.研究デザイン
本研究は,手術後に集中治療室へ入室した患者を対象に,ヒドロキシジン塩酸塩投与とせん妄発症に関する要因分析を行った単一施設のcase-control studyである.
2.調査期間
調査期間は2019年1月1日から2022年12月31日とした.
3.対象患者
藤沢市民病院(以下,当院)に待機的手術の施行目的で入院し,手術後に集中治療室へ入室した70歳以上の患者を対象とした.なお,手術中に全身麻酔用鎮痛剤を使用していない患者,非せん妄時に抗精神病薬が投与された患者,抗精神病薬をヒドロキシジン塩酸塩と同時に投与された患者,手術前からせん妄を発症した患者,せん妄発症後にヒドロキシジン塩酸塩が投与された患者,調査項目が未評価の患者は除外した.
4.調査方法
全対象患者のなかから手術直後から手術2日後まで(図1)のせん妄発症有無により2群に分け,そのなかから年齢と性別でマッチングし,「せん妄群」と「非せん妄群」を1:5の割合で抽出して比較した.なお,Iwagami, M. らはマッチング比率について,実務上1:4もしくは1:5が多いとしており11),さらにHernán, M. A. は観察研究において重要なものは推定値を算出し公開することとしている8).以上のことおよび本研究はアウトカム発生数が少ない可能性を考慮し,1:5の比率を設定した.そして,せん妄発症の有無についてIntensive Care Delirium Screening Checklist(ICDSC)2)の合計点が4点以上をせん妄発症ありと評価した.
電子カルテをもとに収集し,調査項目は患者背景因子と主要評価項目とした.
患者背景因子は,手術当日の年齢,性別,診療科,アルブミン(Alb),ヘモグロビン(Hb),認知症既往の有無,糖尿病既往の有無,American Society of Anesthesiologists physical status(ASA-PS),手術時間,手術後の身体的拘束の有無,創部痛の有無,postoperative nausea and vomiting(PONV)の有無,術後患者の不眠症状に対するヒドロキシジン塩酸塩注射液25 mg点滴(以下,ヒドロキシジン塩酸塩)投与の有無,ヒドロキシジン塩酸塩の1日あたりの投与量と投与頻度とした.なお,当院の集中治療室の不眠時指示プロトコールは,経口または経管投与が可能であればトラゾドン塩酸塩錠25 mgを1回1錠(1日2錠まで),経静脈的投与が可能であればヒドロキシジン塩酸塩注射液25 mgを点滴投与(1日2回まで)としていた.また,不眠時指示薬の投与可否は,実際の患者状態を複数の看護師で評価して決定した.選択薬剤については,不眠であれば不眠時指示薬を,不穏であれば不穏時指示薬を投与するなど,患者状態を判断材料とした.身体的拘束の定義は「衣類又は綿入り帯等を使用して,一時的に当該患者の身体を拘束し,その運動を抑制する行動の制限」13)とし,安全帯,抑制チョッキ,ミトン型手袋などの抑制用具や,衣服装着型センサーを用いた行動制限を行った患者を該当とした.
主要評価項目は,手術直後から2日間のせん妄の発生の有無であり,ICDSC2)の合計点が4点以上をせん妄発症ありと評価した.なお,評価期間にせん妄発症を複数回認めた場合は,1回目のみを評価した.
5.統計解析
連続変数についてはStudent's t-testまたはMann-Whitney U testで,カテゴリカル変数についてはChi-squared testまたはFisher's Exact Testで単変量解析を行った.また,ヒドロキシジン塩酸塩投与と術後せん妄の因果を検証するため,先行研究で術後せん妄のリスク因子として報告されている認知症既往1)10),身体的拘束10),創部痛28)を説明変数とした条件付きロジスティック回帰分析を行った.統計解析はすべてEZR(version 1.41)を使用し,統計学的有意差は両側確率P<0.05とした.
6.倫理的配慮
本研究は「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」を遵守し,藤沢市民病院倫理委員会の承認を受けて実施した(承認番号:F2023011).
また,「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき,対象患者への侵襲や介入がなく診療記録の情報のみを利用するため,研究目的や方法などを藤沢市民病院ホームページで公開し,オプトアウトを行った.
II.結果
手術後に集中治療室へ入室した患者1,344例のうち,70歳未満の患者556例,緊急手術患者273例,非せん妄時に抗精神病薬が投与された患者16例,抗精神病薬をヒドロキシジン塩酸塩と同時に投与された患者10例,調査項目が未評価であった患者9例,手術前からせん妄を発症した患者7例,せん妄発症後にヒドロキシジン塩酸塩が投与された患者4例を除外した.その結果,469例が適格基準を満たし,98例にせん妄発症を認めた(図2).そして,せん妄群44例と非せん妄群220例をマッチングし抽出した.
せん妄群と非せん妄群における患者背景の比較結果を表1に示した.患者背景因子のうち,認知症既往,身体的拘束施行で統計学的有意差を認めた.
次に,認知症の既往,身体的拘束,創部痛を説明変数として条件付きロジスティック回帰分析を行った結果,ヒドロキシジン塩酸塩投与はヒドロキシジン塩酸塩非投与と比べてOdds Ratio(OR)は0.289(95%CI 0.080~1.040)であった(表2).
III.考察
本研究では,手術直後から手術2日後までのせん妄発症が,認知症既往患者と身体的拘束施行患者で有意に多かった.また,ヒドロキシジン塩酸塩投与によってせん妄発症のオッズ比が上昇するという因果関係は認められず,術後不眠を呈する高齢者への安全性が示唆できた.
ヒドロキシジン塩酸塩投与は統計学的有意差を認めなかったものの,せん妄発症に抑制的効果を示唆した.これはヒドロキシジン塩酸塩の抗コリン作用以外の,鎮静作用,抗不安作用,制吐作用,鎮痛作用がせん妄発症抑制に働いたと考えられる.ヒドロキシジン塩酸塩は,内耳にある前庭器と延髄外側網様体背側にある嘔吐中枢のヒスタミンH1受容体に作用し制吐作用を示す.これまで,ヒドロキシジン塩酸塩50 mgを手術前に投与すると弱い抗不安作用と比較的強い悪心予防効果が得られた報告27)や,術後の疼痛緩和に関する主観的評価を定量化した比較試験ではヒドロキシジン塩酸塩100 mgを併用することでモルヒネの鎮痛効果を増強させた報告9)がある.以上のことより,本研究においてヒドロキシジン塩酸塩は術後に現れる悪心や疼痛などの身体的ストレスや,不安や緊張などの精神的ストレスを緩和し,せん妄発症を抑えるよう作用した可能性がある.
本研究ではヒドロキシジン塩酸塩投与とせん妄の因果的解釈を行うため,認知症の有無,身体的拘束の有無,創部痛の有無を交絡因子として調整した.その結果,術後に不眠を呈する患者へのヒドロキシジン塩酸塩投与はせん妄発症リスクとはならず,安全性が示唆できたと考える.
今回の結果では,ヒドロキシジン塩酸塩がせん妄を発症させるリスクとはいえなかった.一般的に第一世代抗ヒスタミン薬は血液脳関門を容易に通過し,中枢神経系全体のヒスタミン作動性ニューロンのシナプス後膜にあるH1受容体を占有する24).また,第二世代抗ヒスタミン薬と比べて皮質平均H1受容体占有率は有意に高い割合となる29).第一世代抗ヒスタミン薬の術後せん妄予防効果に関して,Kotake, K. らが報告したシステマティックレビューでは組み込まれた研究は1件のみであったが,シプロヘプタジン塩酸塩のせん妄発生率はプラセボと同程度であった(RR 0.43,95%CI 0.13~1.43)14).第一世代抗ヒスタミン薬のなかでも受容体の親和性に差があり,Kubo, N. らの行った動物実験ではシプロヘプタジン塩酸塩はムスカリン受容体に対して親和性が高く(Ki値:8.8),ヒドロキシジン塩酸塩は親和性が低かった(Ki値:3,800)15).ヒドロキシジン塩酸塩はH1受容体に対するインバースアゴニストとして作用する以外に,いくつかの受容体に対してはアンタゴニストとしても作用する.Snowman, A. M. らの報告では,ヒドロキシジン塩酸塩に関してラットの脳組織で5-HT2受容体はH1受容体と同程度の活性を示し,D2受容体およびα1受容体においてはやや弱い活性であり,ムスカリン受容体では不活性であった25).5-HT2A受容体拮抗作用を有することで抗不安作用を示す5)7)とともに,徐波睡眠の持続時間を延長させるとの報告もある19).このことから,ヒドロキシジン塩酸塩は催眠効果が得られるとともにせん妄を誘発しにくい薬剤であると考えられ,せん妄予防や治療に寄与する可能性がある.
研究の限界として,次の3点が考えられた.第一に患者背景における認知症の有無,身体的拘束の有無,創部痛の有無にはバラツキがあり,かつ交絡因子として,それらを調整した.しかし,本研究で用いた回帰モデルにはヒドロキシジン塩酸塩と各調整変数の交差項は統計パッケージが未対応のため実装できなかった.例えば,認知症を有する患者へヒドロキシジン塩酸塩を投与した場合と認知症を有さない患者へヒドロキシジン塩酸塩を投与した場合のオッズ比の推定が困難であった.そのため,ヒドロキシジン塩酸塩投与は認知症の有無にかかわらず効果は一定であると解釈することになる.ヒドロキシジン塩酸塩投与の有無と各調整変数の組み合わせによって構成されるサブグループ間のオッズ比は一定との仮定が置かれているので,本研究で推定したオッズ比はせん妄群に多かった認知症,身体的拘束といった変数のサンプル数に影響を受けた可能性があった.そのため,ヒドロキシジン塩酸塩投与によって術後不眠を呈する高齢者へのせん妄発症に抑制的効果を示した今回の研究結果には議論の余地が残った.第二として,手術中に投与された薬剤や集中治療室で使われた医療機器の影響を考慮しなかったこと,ヒドロキシジン塩酸塩に関して投与量の違いによる比較を行わなかったことが挙げられる.第三として,2群を年齢と性別でマッチングさせたが時点マッチングは行わなかったため,time window biasが混入した可能性がある.そのため,今後はこれらの要素を考慮した比較試験が行われることを期待する.
おわりに
手術により患者が受ける身体的または精神的苦痛を最低限に抑えるため,術前,術中,術後の薬物療法は近年さらに重要性を増してきている.術後せん妄の発症予防には,術前からの不安軽減,睡眠覚醒リズムの調整4),術後の疼痛管理,悪心対策などが重要である.ヒドロキシジン塩酸塩は抗不安作用,鎮静作用や制吐作用を有していることから,手術後に使用することは理にかなっている.本研究では,待機的手術後の70歳以上の患者に対するヒドロキシジン塩酸塩投与による術後せん妄発症リスクの有意な上昇という因果関係は認められず,抑制的な効果を示した.そのため,術後不眠を呈する高齢者へのヒドロキシジン塩酸塩の安全性を示唆できたと考える.これより,術後せん妄のリスクを考慮しつつ,ヒドロキシジン塩酸塩が術後の不眠患者に対する選択肢となり,さらに使用されることを望む.そして,ヒドロキシジン塩酸塩のせん妄予防や治療効果に関する多くの研究成果が今後報告されることを期待する.
なお,本論文に関連して開示すべき利益相反はない.
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