Advertisement第118回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第123巻第9号

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特集 統合失調症とはどういうことか
生物学的精神医学はどこまでクレペリンの夢に迫れたのだろうか―種と類型の修辞学―
糸川 昌成1)2), 堀内 泰江1)2), 鳥海 和也1), 吉川 茜1), 石田 裕昭1)2), 鈴木 一浩1)2), 宮野 康寛1)2), 井上 智子1)2), 小堀 晶子1)2), 宮下 光弘1)2), 水谷 隆太3), 新井 誠1)2)
1)公益財団法人東京都医学総合研究所統合失調症プロジェクト
2)都立松沢病院精神科
3)東海大学工学部生命化学科
精神神経学雑誌 123: 592-599, 2021

 われわれが統合失調症の遺伝子やバイオマーカーの研究をするとき,この巨大な症候群に含まれる自然種を仮定している.クレペリンが進行性の予後を類型として早発性痴呆を提案したとき,彼が神経病理学的変化の発見に期待していた事実から,クレペリンもこの自然種を意識していたと推測される.本稿では,統合失調症が類型である事実を重視し,この疾患の遺伝子研究や治療薬の開発が難航する原因について,自然種,実体種,理念型などを紹介しながら考察した.最後に,巨大な類型から小さな種を発掘した自験例を紹介し,統合失調症とはどういうことなのかについて述べた.ヤスパースやシュナイダーが重視した内因性の根拠が,ただちに脳を検討する理由になるのかについても若干の考察を加えた.

索引用語:自然種, 実体種, 類型, 収斂進化, limit cycle>
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