介護保険制度とともに新たな職種として誕生した介護支援専門員(ケアマネジャー)が要支援・要介護高齢者のケアマネジメントを担当するようになって,18年が経った.介護保険制度では,高齢者が可能な限り,その居宅において,その有する能力に応じ自立した日常生活ができるように,介護支援専門員が「要介護者等が自立した日常生活を営むのに,必要な援助に関する専門的知識及び技術を有するもの」として位置づけられ,地域包括ケアシステムにおいて地域の必要なサービスやサポートを提案する役割を担っている.生活のなかの支障や生きにくさを感じている人々と信頼関係を構築しつつ,多職種と協働しながら,試行錯誤を続ける介護支援専門員の仕事を事例を通して報告する.
日本精神神経学会 多職種協働委員会 企画
第14回
ケアマネジャーからみた多職種とのかかわり
社会福祉法人台東区社会福祉事業団(ケアマネジャー)
精神神経学雑誌
120:
950-959, 2018
<索引用語:ケアマネジャー, 介護保険制度, ケアマネジメント, 多職種協働>