Advertisement第120回日本精神神経学会学術総会

論文抄録

第117巻第8号

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教育講演
第110回日本精神神経学会学術総会
アルコール健康障害対策基本法と一般精神科医の役割―SBIRTと死のトライアングルを中心に―
猪野 亜朗1), 堀井 茂男2), 辻本 士郎3), 麻生 克郎4), 杠 岳文5), 垣渕 洋一6), 吉本 尚7), 齋藤 利和8), 樋口 進9)
1)かすみがうらクリニック
2)慈圭病院
3)ひがし布施クリニック
4)公益財団法人復光会垂水病院
5)国立病院機構肥前精神医療センター
6)成増厚生病院
7)筑波大学医学医療系総合診療科
8)幹メンタルクリニック
9)国立病院機構久里浜医療センター
精神神経学雑誌 117: 646-654, 2015

 新たに制定されたアルコール健康障害対策基本法が求める一般精神科医の責務と役割について説明し,一般精神科医に知ってほしいアルコール健康障害と関連問題の特徴をまとめた.そして,アルコール依存症は「脳の変化」による疾患であること,気分障害はアルコール依存症や危険な飲酒を併存しやすいこと,この併存の中にはアルコール誘発性気分障害があること,これらをもとに,気分障害とアルコール依存症の併存例においては特に,依存症治療を優先すべきことを説明し,断酒治療の重要性を強調した.最後に,関連学会がガイドラインを作成し,SBIRTに習熟した医師には認定医資格を設定し,診療報酬とリンクすることを提案した.

索引用語:アルコール健康障害対策基本法, 危険な飲酒, アルコール依存症, SBIRT, 死のトライアングル>
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